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高ボッチ高原で雲海が見られる時期と条件・おすすめの時間帯と場所

高ボッチ高原雲海の時期
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2022年現在、塩尻峠から北上する東山ルートは地滑りにより閉鎖中です
復旧は2023年の夏以降になるようです
また、崖の湯ルートは12月5日をもって閉鎖します
11月の高ボッチは凍結によるスリップの恐れがあるため、スタッドレスタイヤでお越しください

どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。

今年も高ボッチをヘビロテ中なので、高ボッチの雲海についてまとめました。

盆地にかかる雲海、諏訪の平の夜景、南アルプス、八ヶ岳、そして我らが富士山。

と、贅沢三昧の景色を一目見ようとおぞましいほど沢山の人が訪れます。

初めて高ボッチで雲海を見よう! という人は、

いつ雲海が見られるの? 条件や綺麗な時期は?
何時ころに行けばいいの?

という疑問を抱いている方もいると思います。

実際に行った感想を交えながらこれらの疑問に答えていきますので、ぜひ参考にしてみてください~。

この記事の内容
  • 高ボッチ高原で雲海を見るための条件・見やすい時期
  • 高ボッチの雲海を予測する方法
  • 雲海や朝の景色が綺麗に見られる時間帯
  • 高ボッチのおすすめ雲海撮影スポット
  • 雲海撮影に行く際の注意点

高ボッチ高原のアクセスについてはこちら。

雲海が発生する条件と見やすい季節

まずは雲海が発生するメカニズム(理由)について、簡単に説明しておきます。
これを知っておくと、気象状況から自分でもおおよその予想が立てられるようになるため便利です。

>>高ボッチの雲海についてはコチラ<<

① 日中温められた地表の熱が、日没とともに宇宙空間へ逃げて行く

温暖な空気は上へ向かうため、地表には冷たい空気が残る。

雲海のしくみ

※ この現象を放射冷却(熱を外に放射して冷却する)と呼ぶ

この時上空に雲があると放射冷却が邪魔されるため、晴れている日の方がより熱が放射されやすくなる。
(晴れている夜の方が冷え込みが厳しいのはそのためである)

② 空気が冷えて気温が下がると、空気中の飽和水蒸気量が減る

雲海の条件・しくみ

飽和水蒸気量=空気が含むことのできる水蒸気(図では青の点)の量のこと

高い気温は、低い気温の時と比べより多くの水蒸気を含むことができる。

よって気温が低い場合、空気中からあぶれた水蒸気が液体(水滴)に変化する。

③ この水滴がたくさん集まることで雲が発生する

雲海の条件・しくみ

雲海は「高所から見落とした海のように見える雲」であり、発生メカニズム自体は普通の雲と一緒。

そのため川・湖の近くや、雨上がりで地表が濡れている場合も湿度が高まり雲海が発生する。

発生した雲が風で流されることなく山間部や盆地に留まった時、雲海として臨むことができる。

雲海が発生しやすい条件・時期

上記のメカニズムから、雲海が発生しやすい条件をまとめました。

  • 盆地・または山間部であること
  • 前日暖かく、夜間に晴れて十分な放射冷却があること
  • 当日に冷え込み、かつ晴れていること
  • 風がない、または弱風であること

これらの条件がそろった時、美しい雲海が現れます。

気温や天気は予報で確認できるので、翌日に雲海が発生するか予想できますね!

高ボッチ高原から見る雲海は諏訪上空の盆地にかかっており、諏訪盆地には大きな諏訪湖があります。

そのため冷え込んだ朝、風がない日には雲海を見ることができるのです。

もっとも発生しやすい時期は、春と秋

冷え込みだけで考えると冬のように思えますが、冬は乾燥により雲自体が発生しにくいため雲海観察には適しません。

中でも高ボッチは10月~11月中旬にかけて、雲海の見られる可能性が高まります。

例年12月の上旬から積雪や凍結のため通行禁止になるので、10月中旬~閉鎖される直前までがシーズンという感じですね。

個人的には富士冠雪が欲しいので、最近は10月後半~11月に行っています。

高ボッチの雲海を予測してみよう

せっかく行くなら雲海が見たい!!

ということで、高ボッチの雲海を予想する方法をまとめました。

当たり前ですが絶対ではないので、そこのところ承知のうえでお役立てください。

ちなみに、雲海出現NAVIという『雲海の発生率を教えてくれるサイト』もあるので、土日に行く方は利用してみましょう。

※ 週末限定という制限つき
平日は「働きましょう」みたいなコメントを出して教えてくれない、原辰徳。

①前日~当日朝の諏訪・岡谷周辺の天気を見る

なにはともあれ天気。

天気を知ったところであまり意味はないですが、前日の日中~夜が晴れていると放射冷却が起きやすいので一応確認しておきます。

②SCWで雲を見てみる

SCWは雲量を予想してくれるサイトです。

SCWの画像

真っ黒は雲がない状態。

そのため、3~6時帯の予報が真っ黒な場合、ピーカンになっている可能性が高いでしょう。

星撮りとしては嬉しいですけどね。11月も半ばになると、空気が乾燥して晴れやすくなるため、雲海の発生率が低くなってきます。

③Windy.comで詳細を予想(有能!)

雲海予測でもっとも役立つのがお天気予報アプリのWindy.com

Windyで「雲」という項目を開きます。

高ボッチ雲海予想Windy

すると、パーセンテージで雲量予報が表示されます。

この時点で0%の場合は、雲海発生率はかなり低めです(1%も多分出ないです……)。

もちろん予報なので外れることもありますし、薄雲であれば見られることもありますが、ザ・雲海!という感じは望み薄。

逆にある程度の雲量が予想されている場合、雲海発生の確率はあります。

しかし、ここで雲の種類にも注目しておかなくてはいけません

雲海になるのは下層雲

Windyは優秀で、雲量だけでなく、どの種類の雲ががどれくらい発生するかまで予想してくれます。

高ボッチ雲海予想Windy

雲はざっくり3種類に分類され、それぞれ

  • 上層雲…高度5000~13000mにできる雲
  • 中層雲…高度2000~7000mにできる雲
  • 下層雲…地表付近~高度2000mにできる雲

という特徴があります。

高ボッチの標高はおよそ1,500mなので、下層雲のみが雲海として眼下に見られるのです。

そのため、下層雲が何パーセントくらいかという点に着目しましょう。

カーソルは、雲海が出て欲しい諏訪湖に合わせます。

体感でいうと下層雲が15%~30%あれば雲海が見られる気がします

逆に下層雲が80%とかだと、普通に天気が悪いパターンが多いですね。ただの悪天候です。

上層雲・下層雲が0~数パーセント、下層雲が30%あたりが理想でしょうか。経験則ですが。

ガスって撃沈する場合もある

下層雲が出れば必ずしも絶景が見られるかといえばそうでもなく、この下層雲がうっかり上に昇り過ぎているときがあります。

そう、霧です。

高ボッチは特に10月の間、かなりの高確率でガスります。

明け方まで霧が晴れず、ようやく視界が晴れた頃には太陽が昇っている。もちろん雲海もない……なんてことはザラにあります。一番悲しいパターンですね。

念のため「霧」の項目を見ておくと安心です。

こちらは高ボッチ周辺にカーソルを合わせましょう。

真っ白になっていると、正直怪しいです。少し白い程度であればワンチャン…といったところでしょうか。

気温・露点温度・湿度もチェック

気温と湿度が限りなく近く、湿度が95%を超えていたら高確率で雲海が発生します。

80%台は厳しいです。

とはいえ、普通に曇天のときは湿度90%を超えるので、晴れの日のみ当てになる数値ではあります。

富士山が見たいなら富士山周辺の雲もチェック

高ボッチの魅力は富士山が見える点でもあるので、できたら富士山は見たいところ。

ただこれも運次第です。SCWやWindyで見て深夜~明け方にかけて富士山周辺に雲がなければ、富士山は見えます。

富士山上空に高層雲があると焼けて綺麗になる場合もありますし、難しいところですね。

以上、高ボッチの雲海を予想する方法でした。

あくまで予報なので外れるときもありますが、まったく知らずに当てずっぽうで行くより雲海に巡り合える確率が高まります。

遠方から行く方は、事前に数日間予想をして予想力(?)を高めておくといいかもしれませんね。

ちなみに答え合わせは離れていても高ボッチライブカメラからできます。夜間は死んでます。

高ボッチ高原で雲海が見られる時間帯

ここからは実際に訪れた時の写真や記録とともに、高ボッチ高原での雲海(明け方の景色)を見るおすすめの時間について解説していきます。

壮絶な場所取り合戦

2時~3時にはすでに場所取りが始まります。

というかキャンプ場がオープンしたことで、前日から三脚を立てている人もいるので週末は場所取り合戦がエグイ。

高ボッチ高原の雲海場所取り
休日の朝方・第一駐車場付近「見晴の丘」

ベストポジションで撮りたい方は、「深夜に三脚で場所を取って車中泊」くらいの覚悟が必要かもしれません。

雲海+富士が綺麗に見られるのは4時過ぎからですが、この時間に合わせて来たらほとんど場所がないと思った方がいいでしょう。

私は三脚で場所取りという風潮が好きではないので深夜2時くらいから立ち続けていますが、その時間でも多くの三脚がすでに並んでいます。

4時くらいまでは夜景タイム

10月~11月の日の出は6時前後。

空が白んでくるのが4時過ぎなので、4時ころまでは夜景+雲海といった感じです。

どちらかといえば星景と合わせた写真を撮るのをメインにしています。

まだまったく雲が出ていない日もあれば、すでに街明かりを覆う厚い雲がかかっている日もあります。

高ボッチ高原の夜景
2020/10/31 AM3:13 f/11 187秒 焦点距離30mm
高ボッチ高原の夜景
2020/10/27 AM3:35 f/2.8 10秒 焦点距離26mm

4時前の時点で富士山が見えている日は、高確率で絶景が拝めるはず!

4時~5時半くらいがベスト

人によって何がベストかは異なりますが、私は街明かり+雲海+富士の組み合わせがもっとも綺麗かなと思います。

なので、街明かりがまだある4時~5時前後がおすすめ。
4時半からは刻一刻と見える景色が変わるので、目が離せません。

高ボッチ高原の雲海
2020/10/31 AM4:35 f/8 30秒 焦点距離123mm
高ボッチ高原の雲海
2020/10/31 AM5:08 f/11 94秒 焦点距離104mm
高ボッチ高原の雲海
2020/10/31 AM5:24 f/11 75秒 焦点距離104mm
2021/10/20 AM5:04 f/11 30秒 焦点距離130mm

月夜は富士山のディテールがはっきりするのでおすすめ。

残念ながら4時過ぎの時点で富士山に雲がかかっている日は、その後もずっと曇っていることが多くそのまま朝になります。

高ボッチ高原の雲海
2020/10/21 AM5:40 f/16 2秒 焦点距離70mm

以前、通っぽいおじさんが、

おじさん
おじさん
富士山よりも高く写るから、八ヶ岳やアルプスは入れない方がいい

と言っていました。へ~

6時以降 朝陽が雲海に差す

日の出直前~日の出直後は、赤みがかった空と朝日に照らされた雲海が見られます。

また、雲海がないかな?と思った日でも、5時過ぎから一気に雲が増える日も……。
6時近くになると街明かりは消えてしまいますが、濃い雲海がこの時間帯に楽しめることが多いですね。

高ボッチ高原の雲海
2020/10/31 AM6:30 f/8 1/640秒 焦点距離94mm
2022/11/6 AM5:53 f/13 3.2秒 焦点距離108mm

自分が見たい景色に合わせて時間帯を選んでみてください。

高ボッチのおすすめ雲海撮影スポット

諏訪湖が見える場所であればどこでも雲海は見えますが、おすすめ撮影スポットは次の3つです

  • 頂上
  • 見晴の丘
  • ふれあい広場

頂上

第二駐車場から徒歩10分くらいで着く頂上。
人が多いですが、広い分場所も空きがあります。
そして何より松本方面の北アルプス連峰も見渡せる眺めの良さ。

高ボッチ高原の雲海
高ボッチ高原山頂 雲海

70mmの画角だと富士山が小さくなってしまうので、標準レンズしか持っていない人にはやや厳しい場所です。

最近は駐車場から歩くのが面倒で夜はあまり行っていません笑

見晴の丘

第一駐車場の向かい側にある展望台。

やたらと急こう配な階段を昇らなくてはいけませんが、駐車場から近い上に眺めが良いので重宝しています。

とはいえ人も多ければ通路も狭く、ちょっと窮屈な場所です。
上記の写真の多くが、この見晴の丘から撮影しています。

ふれあい広場

第一駐車場と第二駐車場の中間に位置するふれあい広場。
初見じゃ見逃しがちなのか、地元民が多いイメージです。

駐車場が遠いため少々歩かなくてはいけませんが、こちらからも諏訪湖方面が良く見えます。

高ボッチ高原の雲海
すずめ

広場前の道に路駐している人が多いですが、路駐禁止の看板があります
日本語が読めないのかな?

南東ばかりが注目されがちですが、北側の空も綺麗ですよ。

高ボッチ高原の朝焼け

こちらは第二駐車場にある展望台から見た松本方面の景色。

高ボッチ高原の朝焼け

雲海とまではいかなくとも霧がかっていますね。

雲海を見る時・撮影の注意点

早朝に雲海を見る時に注意する点が4つあります。

  • 寒いので防寒対策を!(氷点下)
  • 暗いため懐中電灯必須(足場が悪いので危険)
  • レンズヒーター&ブロアーでレンズのくもり対策を
  • 寒さで電池バッテリーの消費が早いため念のため予備を

とても見応えのある雲海~日の出の景色なのですが、早朝ということでメチャクチャ寒いです。10月でも氷点下になります。

防寒対策は過剰なほどしておいて問題ないでしょう。

ヒートテック+ユニクロの厚手のアウター+ウィンドブレーカー、さらにダウンコートなどなど着こんでいます。

下も厚手のスパッツに裏起毛のウィンドブレーカー

帽子やネックウォーマー・手袋もあるといいですね。

とくに手袋は撮影のために手を出すのであった方がいいです。

うっかりしていたのが足元で、以前に運動靴と靴下で行ったら凍傷一歩手前って感じでしたね。

ホッカイロもあるとうれしい。

暗いということも難点で、5時台になるまでは周囲も見渡せないほどです。

山頂に行くまでの道400mは足場も悪いですし、懐中電灯をもっていくことが得策。

山頂で明かりをやたらに照らしていると怒られるかもしれないので、そこだけは注意しましょう。

撮影に必要なアイテム

湿度も高く、寒さでレンズが曇ってしまうので、撮影する場合はレンズヒーターやブロアーも持っていくと安心でしょう。

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レンズヒーターは手作りもできます(少々危険ですが)。

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まとめ

やはり寒さと眠気を我慢した先に待っている景色は絶景!!

高ボッチ高原は標高1600メートルほどの山ですが、山頂400メートル手前までは車で訪問が可能です。

車中泊はちょっと……という人でも、周辺の塩尻市や岡谷市に泊まって早起きをすれば、30分ほどで向かうこともできます。

人が大勢いすぎるという場所でもないですし、「関東や甲信越近辺で雲海を見てみたい」という人にはおすすめのスポットだと思います。

訪れる際には防寒対策をしっかりして、壮大な景色を眺めましょう!!

以上です。

【余談・初高ボッチ雲海の日のツイートがひどすぎる件】

夕焼けや夜景も美しいので、訪れた際には見てもらいたいです!

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