どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
日本一の星空と名高い長野県・阿智村へ行ってきました。
今では年に数回訪れる関係です。
長野県南部、岐阜県との県境に位置する村
2006年に環境省の「全国星空継続観察」で「もっとも星の観察に適した場所」と評されると、「日本一の星空」の名を冠して町おこしに着手
星空といえば阿智村を連想させるほどの知名度を確立した
この調査は任意であり、前後に阿智村より良い点数を出した地点は存在する
しかし、チャンスを逃さず食らいついていく力。むしろ星空よりも町おこしというビジネス面でこの村を評価したい
ちなみに有名なのは蕎麦と花桃
なかでも町おこしの火付け役・ヘブンスそのはらの「星空ナイトツアー」に参加したので、詳細をまとめていきます。
星好き・星撮りの真骨頂!!
――といいたいところですが、ナイトツアーは星撮影には向いてないんですよね。
そこらへんも含めつつ、ナイトツアーの内容や評価・注意点・持ち物などを解説します。
- 阿智村で星が見たい人
- ヘブンスそのはらのナイトツアーに参加したい人
- 星空ナイトツアーで写真が撮れるのか気になる人
ぜひぜひ参考にしてみて下さい~
Let’s see the starrrrrrrrrrrrrrrs!!!!!
Contents
ヘブンスそのはら星空ナイトツアーとは?
星空ナイトツアー(正式名称:『天空の楽園~日本一の星空ツアー~』中二臭い)は、恵那山に属する富士見台高原ロープウェイを利用した星見ツアーです。
ゴンドラで行く会場は標高1,400m地点。
真っ暗の中で日本一の星空を堪能できます。
星空解説やトークショーなども開催され、イベント色の強いツアーといえるでしょう。
家族連れやカップルにおすすめ!
というか、客のほとんどが家族連れかカップルです。ご注意を!
星空ナイトツアーってなにがいいの?
星を見るためにわざわざツアーに参加する必要ある?
と思う方もいるかもしれません。
星なんてどこにだってあるわけですし。
しかし、普段星を見慣れていない方にこそ、ツアー参加はおすすめです。
理由としては、
- 安全に星が見られる
- プロの解説がついている
の2点です。
基本的に星が見られる場所は暗いので、視界が不明瞭だったり、山の中であったりと、安全ではありません。
山村の阿智村は、熊出没地域でもあります。
その点、ナイトツアーはスタッフが安全を確保した状態で開催されるため、歩きやすい地面で、座ったり寝たりしての鑑賞が可能です。
また、ツアーは解説員による星空案内つき。
ただ星空を見ているだけでも感動はありますが、星座の名前やエピソードを知るのも楽しいじゃないでしょうか。
天然のプラネタリウムって感じですね。
チケットは2週間前から完全予約制
以前は春から秋にかけての開催でしたが、2020年からオールシーズンイベントになりました。どうやら味をしめた様子。
梅雨時などちょくちょく除外期間があるため、注意してください。
混雑を避け、チケットは完全予約制になっています。
2週間前から公式サイト上で購入可能です。
代金は季節やイベント有無によって金額が変動するため、確認してから購入しましょう。
私が行ったとき(2020年11月5日・平日)は、大人2,400円でした。
また、昼神温泉郷を中心とした宿泊施設では、ナイトツアー付の宿泊プランも提供しています。(詳細は後述)
GoTo中だったこともあり、そちらを利用しました。
雨天決行で払い戻しはないので注意
星空ナイトツアーのチケットですが、変更や払い戻しの類が一切ありません。
星が見えなくても返金・減額はない点に注意です。
※ただし荒天により営業が困難な場合のみ、払い戻しが行なわれます。
基本的には小雨でも屋外で決行されるらしい。
なんのツアーだよもはや。
参加する前に天気・星指数・月齢を確認する
意外と盲点なのか、月齢です。
満月の日に行ったら星が全然見えなかった
☆1です
みたいな低評価をする方がいますが……。
満月が出てたらオーストラリアでも星なんて見えんわ!
というくらい空が明るくなるので、ツアー時間中に月がある日は避けましょう。
具体的にいうと、半月~満月クラスの月が空にあると星がほとんど見えません。
せっかく阿智村で星を見るなら、次の3点を気を付けたいところです。
- 月齢(下弦~新月2日後あたりがねらい目)
もしくはツアー時に月が沈んでいるor昇っていない - 天気(夜が晴れている日)
- 星指数(というか雲量)
月齢
できれば新月前後を狙いたいところです。
ただ、ナイトツアーの間に月がなければ問題ないので、月入りが早い三日月前のころや、月の出が遅い下弦以降でもいいんじゃないかな~という感じ。
月齢に関しては下記のアプリや、月齢カレンダーで確認できます。
天気と星指数
言うまでもなく天気の良い日が狙い目です。
とはいえ気象庁の晴れは「雲が空全体の8割以下」とガバガバなので、天気予報だけだとアテになりません。
そこで利用するのが星指数サイト。
こいつらも精度はイマイチですが、見ないよりマシです。
前日まで20%だったのがいきなり80%になったりして、星指数は乙女心以上に複雑怪奇。
もっとも信頼がおけるのが、雲量を教えてくれるGPV気象予報(現在はCSV)とWindyです。
黒い部分は雲がなく、星が見えるところ。
これで見て雲がなければ、星空を見られる可能性が高いでしょう。
直近264時間先まで予想してくれて、しかもわかりやすい!
しかしこれらのサイトも絶対的にあたるわけではなく、ツアーが始まるといきなり雲が出てくるのが「あるある」らしいです。
あくまで参考程度に。
ナイトツアーおすすめの時期・時間
星空ナイトツアーの運営時間、回数は下記の通りです。(執筆時:2024年)
4月~11月(1日7回) 上りゴンドラ運行時間 17:00~20:00 | 12月~3月(1日4回) 上りゴンドラ運行時間 18:00~19:30 |
---|---|
17:00~17:30 | 18:00~18:30 |
17:30~18:00 | 18:30~19:00 |
18:00~18:30 | 19:00~19:15 |
18:30~19:00 | 19:15~19:30 |
19:00~19:30 | |
19:30~19:45 | |
19:45~20:00 |
プログラムは年によって変動があるため、公式サイトでの確認をお願いします。
それぞれのポイントをまとめました。
通常営業(4月~11月)※年により異なる
寒すぎずそれなりに快適な季節。
晴天率を考えると、4~5月、10月中旬~11月あたりが良いのではないかと。(9月は秋雨前線やら台風の影響で天気がすぐれない)
空気が澄んでいる・天の川もギリギリ見える・冬の星座が綺麗という点でも通常営業は秋の方がおすすめです。
この時期は、同じくヘブンスでやっている雲海もあわせて見たいところ。
ウインターシーズン(12月~3月)※年により異なる
綺麗な星空、という意味ではここが一番よいと思います。
なにせ空気が澄んでいる。そして冬の方が晴れる。
季節的にもイベント時間中に冬の星座(オリオンとか)が南中するので、見ごたえがある。
いつまでも眺めていたいのはやはり冬の夜空です。
……が、寒い。2月あたりはとにかく寒い。
静岡県民とか死ぬかもしれない。だいたい雪が積もったらどこで見るの? って感じ。
ナイトツアーの持ち物と服装
持ち物
ツアーに参加するうえで、あったら便利なものたち。
- 敷物(寝転ぶ人は大きめ)
- 小さな椅子(足が悪い人など)
- 枕や寝袋(寝転びたい人)
- ひざ掛け・毛布など防寒具
- ジャンバーなど羽織もの
- 懐中電灯(ライトダウン時使用不可)
地べたに座るので、敷物はほしいところ。
夏であっても夜露で濡れてしまうのであった方がよいでしょう。
冬は尻が冷えるので、少し厚めのものがよさそうですね。
座る場所によりますが、周りの人の視界を遮ってしまうため椅子は避けるのが無難です(足が悪いなどは別ですが)
また、夏でも高原地なので冷涼です。
「ちょっと暑いかな?」くらいで問題ないので、ひざ掛けや毛布を忘れずに!
チケット付きプランの宿に泊まると、ひざ掛けや敷物(厚めの銀シート)を貸してくれるところもあります。
服装
服装は前述のとおり寒いので、暖かめの格好推奨です。
「めっちゃさむい」と聞いてましたが、11月上旬はそうでもありませんでした。
とはいえ長野県民の感想なのであてにしないでください。多分普通に寒いです。
- ヒートテック
- ユニクロのもこもこした上着
- ウインドブレーカーとダウンコート
- ズボンの下に履くヒートテック
- 貼るホッカイロ(腹と足)
……と、念のため重装備での「そうでもない」です。
手袋もあれば嬉しいといった感じ。
ちょっと足元に心もとなさを感じたので、暖かめのズボンやウインドブレーカーを履いても良いかもしれません。
夏であっても夜は寒いので、必ずジャンバーは持っておきましょう。
半袖や半ズボンはNG。
ヘブンスそのはらの駐車場
ゴンドラ乗り場の前が駐車場です。
時期にもよりますが、11月の平日は満車ではありませんでした。広いです。
徒歩3分くらいの道すがらに、第二駐車場があります。
というか確か第八駐車場くらいまでありました。
それだけあればどこかには停められるでしょう。
ただ、第三以降は遠いので、心配なら早めに来ることをおすすめします。
星空ナイトツアー付プランに宿泊してみた!
そんなわけでやってきました。
月川温泉の「チケット・送迎付きプラン」に泊まったため、バスで送ってもらえました。
私のほかソロの人が2人、あとはカップルと夫婦連れが8組ほど。カッ!
入り口で検温をして、ゴンドラ前でQRコードのチケットを見せました。
ゴンドラは6人乗りでしたが、往きはひとり。
真っ暗すぎて何も見えない中、息を殺すこと15分。
到着。
どうやら正面の建物前が一番人気エリアのようです。
建物には自販機があるので、飲み物も買えます。
ビクセン望遠鏡なども展示しており、欲しいなぁと思いつつ席取り。
ちょっと離れた歩道沿いでもアナウンスは聞こえるので、ぶっちゃけどこに席をとってもいいような気がしました。
視界に木が入りにくく、開けたところがおすすめ。
ライトダウン前は明るすぎてビビる。
ただ構図確認とかはしやすいのでありがたい。
暗順応のため10分前くらいからは目を閉じて寝てました。
人の目が暗闇になれるには15~30分かかるので、ライトダウン後すぐに星が見たいのであれば目を閉じて待ちましょう
カウントダウンの後目を開けると――
こんな感じ。
カメラを見ている時間の方が長くなってしまい、ナイトツアーは撮影より純粋に夜空を楽しむべきだったと後悔しています。
そもそも星撮影の30分ってあっという間なんですよね。
その後はお姉さんの星空解説があり……。
気づけば終了時間。
この日の月の出が20時だったこともあり、後半は空が大分明るくなってしまいました。
いけるかな? と博打してみましたが撮影的には失敗。
ただ雲は少なく、空自体は綺麗でした。
慌ただしくゴンドラに詰め込まれ、宿へ帰宅。
帰りのゴンドラは10人ほどが乗り、やや密っていましたね。
ツアー付プランだと、帰りも迎えが来てくれます。
もたもたしていると置いていかれるので、気を付けてください。(実際において行かれている人がいた。その後再び迎えにきてくれるので大丈夫ですが)
星空ナイトツアーの良い点・悪い点まとめ
星空ナイトツアー最大のメリットは、安全で手軽に星空が楽しめる点です。
上記の面で、普段星に触れる機会がない方向けのツアーに感じました。
星の解説はカシオペアから北極星を探して、あとは秋の星座を中心にペルセウスとアンドロメダの話だったような気がします。
星好きだと目新しさはあまりないかもしれません。
もうちょっと若いお姉さんがよかったですが、これ以上は本当に失礼な感想になるので割愛。
いずれにせよ、のんびり星を見る・カップルや親子友人でほのぼの楽しむには良いイベントだと感じました。
全体的にライト層向けのツアーという印象です。
一方で、「星を撮影したい」「より良い条件で星観測をしたい」という方にはあまりおすすめできません。
理由は下記の通り。
星景写真撮りにとっては悲鳴もののレーザーポインター。
こいつが空に飛び交うと、UFO飛来さながら写ってしまうので、写真どころの騒ぎではない!!
開き直ってうまい具合に星と合わせるしかありません。
こちら、おうし座(プレアデス)の解説中。
またライトダウン時間は30分なので、撮影時間も30分です。
始まるまでの時間は長いのですが、終わってからゴンドラ乗車までが短く、バタバタしました。
あと15分くらいのんびりできる時間があってもいいのに、と思います。
ライトダウン時間が20時(夏場は20時半)。
もちろん日は沈んでいますが、南西側の空がやや明るく感じます。光害かもしれませんが。
やはり星の撮影は22時以降がいいかな~と思ったり。
手軽に星空を楽しむことはできましたが、改めて撮影向きのツアーではないことがわかりました。
中津川方面からだと途中まで車で行って、夜でも徒歩で入れるようです。
それなら夜の遅い時間にも行けるやん!
と思ったら結構歩くみたいだわ……。
余談 阿智村で星写真を撮るなら?
じゃあ結局阿智村で星撮影するならどこがいいのよ!
って話ですが、街明かりと月明りを避けた夜中であれば、どこで撮ってもいいように感じます。
村全体が本当に暗いです。
旅館の庭ですら真っ暗でびっくりしました。
一部には街灯や旅館の明かりがあるものの、ハッキリと天の川まで見渡せます。
ヘブンスそのはら以外に星が見やすい・撮影しやすい場所は、
- 153号を南下した浪合(なみあい)地区
- 園原川を上った駒つなぎの桜~神坂神社周辺(交通規制あり、動物出るなど危険!)
- 花桃の里周辺
- せいなの森キャンプ場
などでしょうか。
いつか別記事でまとめます。
【追記:個人でも行ける阿智村の星空スポットをまとめました!】
ナイトツアー付のプランがある宿泊施設
阿智村は村ぐるみで日本一の星空やナイトツアーを推しているので、チケット付の宿泊プランを用意している宿がいくつかあります。
- 送迎(プランによる)
- 夕食時間の融通
- 敷物などの貸し出し
などなどの待遇がありますので、こういうプランを利用してゆったりするのもいいのかなと思います。
チケット付プランがある宿をまとめてみました。
参考までにどうぞ。
めっちゃありますやん……
ちなみに私が行ったのは「野熊の庄 月川(げっせん)」。
4月~5月にかけては花桃が周囲を囲み、綺麗な宿です。
古き良き昔ながらの旅館って感じのところでしたね。
24時間開放の宿泊宿が多いです。星撮りにとってはありがたい限り。
まとめ
以上、阿智村・ヘブンスそのはらナイトツアーのレポでした。
失礼ですが、こんな辺鄙な場所にこんなに人がくるのか……ってくらい観光客が来ており驚きです。
ヘブンスそのはらはナイトツアーだけでなく、雲海や紅葉も見られるスポット。
そちらも見てきましたのでおいおい更新予定です。
何もない村だからこそあったもの。
これからも美しい星空を維持に、この村が発展していくことを願っています。
いや、なんで内側目線?って感じですが。
同県民のよしみですね。
以上
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