どうもこんにちは。
お星さまになりたいあまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
2020年11月5日、日本一の星空と名高い長野県・阿智村に行ってきました。
長野県南部、岐阜県との県境に位置する村
1970年、ボーリング調査中に突如お湯が沸きでる幸運に恵まれ、昼神温泉街となった
2006年に環境省の「全国星空継続観察」で「もっとも星の観察に適した場所」と評価されると、「日本一の星空」の名を冠して町おこしに着手
星空といえば阿智村を連想させるほどの知名度を確立した
この調査は任意であり、かつ前後に阿智村より良い点数を出した地点は存在する
しかしチャンスを逃さず食らいついていく力。むしろ星空よりも町おこしというビジネス面でこの村を評価したい
ちなみに有名なのは蕎麦と花桃
なかでも大人気の星見イベント・ヘブンスそのはらの「ナイトツアー」に参加しましたので、詳細をまとめていきます。
星好き・星撮りの真骨頂!!
――といいたいところですが、ナイトツアーは星撮影には向いてないんですよね。
そこらへんも含めつつ、ナイトツアーの内容や評価・注意点・持ち物などを解説します。
- 阿智村で星が見たい人
- ヘブンスそのはらのナイトツアーに参加したい人
ぜひぜひ参考にしてみて下さい~
Let’s see the starrrrrrrrrrrrrrrs!!!!!
Contents
ヘブンスそのはらナイトツアーについて

星空ナイトツアー(正式名称:『天空の楽園~日本一の星空ツアー~』中二臭い)は、恵那山に属する富士見台高原ロープウェイを利用した星見ツアーです。
ゴンドラで行く会場は標高1,400m地点。
真っ暗の中で日本一の星空を堪能できます。
星空解説やトークショーなども開催され、イベント色の強いツアーといえるでしょう。
家族連れやカップルにおススメ!
というか、客のほとんどが家族連れかカップルです。ご注意。
チケットは2週間前から完全予約制
以前は春から秋にかけての開催でしたが、2020年現在ではオールシーズンイベントになりました。どうやら味をしめた様子。
混雑を避け、チケットは完全予約制になっています。
2週間前から公式サイト上で購入可能です。
代金は季節やイベント有無によって金額が変動するため、確認してから購入しましょう。
私が行ったとき(11月5日・平日)は、大人2400円でした。
また、昼神温泉郷を中心とした宿泊施設では、ナイトツアー付の宿泊プランも提供しています。(詳細は後述)
GoTo中だったこともあり、そちらを利用しました。
雨天決行で払い戻しはないので注意
この星空ナイトツアーのチケットですが、変更や払い戻しの類が一切ありません。
星が見えなくても減額などはない点に注意です。
※ ただし荒天により営業が困難な場合のみ、払い戻しが行われます。
基本的には小雨でも屋外で決行されるらしい。
なんのツアーだよもはや。
参加する前に天気・星指数・月齢を確認する
意外と盲点なのか、
満月の日に行ったら星が全然見えなかった
☆1です
みたいな低評価をする方がいますが……。
満月が出てたらオーストラリアでも星なんて見えんわ!
というくらい空が明るくなるので、満月~半月の時期は避けましょう。
せっかく阿智村で星を見るなら、次の3点を気を付けたいところです。
- 月齢(下弦~新月2日後あたりがおススメ)
- 天気(夜が晴れている日)
- 星指数
月齢
できれば新月前後を狙いたいところです。
ただ、ナイトツアーの間に月がなければ問題ないので、月入りが早い三日月前のころや、月の出が遅い下弦以降でもいいんじゃないかな~という感じ。
月齢に関しては下記のアプリや、月齢カレンダーで確認できます。
天気と星指数
言うまでもなく天気の良い日が狙い目です。
とはいえ気象庁の晴れは「雲が空全体の8割以下」とガバガバなので、天気予報だけだとアテになりません。
そこで利用するのが星指数サイト。
こいつらも精度はイマイチですが、見ないよりマシです。
前日まで20%だったのがいきなり80%になったりして、星指数は乙女心以上に複雑怪奇。
もっとも信頼がおけるのが、雲量を教えてくれるGPV気象予報になります。

これで見て雲がなければ、星空を見ることができるでしょう。
直近264時間先まで予想してくれて、しかもわかりやすい!
しかしツアーが始まるといきなり雲が出てくるのが「あるある」らしいので、あくまで参考までに。
ナイトツアーおすすめの時期・時間
星空ナイトツアーの運営時間は下記のようになっています。
- 通常営業 上り17:00~19:30発
(ライトダウンタイム20:00~)下り20:30~ - サマータイム営業 上り17:30~20:00発
(ライトダウンタイム20:30~)下り21:00~ - 2部営業 【1部】上り17:30~20:00発
(ライトダウンタイム20:30~)下り21:00~ - 【2部】上り21:45~22:15発
(ライトダウンタイム22:30~)下り23:00~
おすすめの時間帯は夏の二部です。
理由は星観察に適した時間が22時以降だからです。
加えて、夏は天の川銀河が一番よく見える時期でもあります。
冬に比べて夜の寒さも厳しくないため、過ごしやすいでしょう。
難点は日本の夏は晴れ日が少なく、好条件を引ける確率が低い点ですね。
二部の運営は7月下旬~8月下旬のうち正味15日ですし、この間で月のない夜を晴天で引ける運の強さがあるのならここ一択。
確率10%くらいでしょうか? 頑張りましょう!
寒さは厳しいものの、大気が澄んでいる11月からも星見に適しています。
ナイトツアーの持ち物と服装
持ち物
あったら便利なものたち。
- 敷物
- ひざ掛け・はおりもの
- 懐中電灯(ライトダウン時使用不可)
地べたに座るので、敷物はあると良き。
座る場所によりますが、周りの人の視界を遮ってしまうため椅子は避けた方がよいかもしれません。(足が悪い、などは別ですが)
夏でも冷涼です。
ひざ掛けや羽織ものなどを忘れずに!
チケット付きプランの宿に泊まると、ひざ掛けや敷物を貸してくれるところもあります。
服装
服装は前述のとおり寒いので、暖かめの格好を選びます。
「めっちゃさむい」と聞いてましたが、11月上旬はそうでもありませんでした。
とはいえ長野県民の感想なのであてにしないでください。
多分普通に寒いです。
- ヒートテック
- ユニクロのもこもこした上着
- ウインドブレーカー×ダウンコート
- ズボンの下に履くヒートテック
- 貼るホッカイロ(腹と足)
……と、念のため重装備。
手袋もあれば嬉しいといった感じ。
ちょっと足元に心もとなさを感じたので、暖かめのズボンやウインドブレーカーを履いても良いかもしれません。
ヘブンスそのはらの駐車場
時期にもよりますが、11月の平日は満車ではありませんでした。広いです。
徒歩3分くらいの道すがらに、第二駐車場があります。
というか確か第八駐車場くらいまであります。
それだけあればどこかには停められるでしょう。
ただ第三以降は遠いので、心配なら早めに来ることをおすすめします。
星空ナイトツアーに参加してみた(写真付)
そんなわけでやってきました。

チケット・送迎付きプランの宿に泊まったため、バスで送ってもらえました。
ほとんどカップルと夫婦連れが他8組ほど。カッ!
入り口で検温をして、ゴンドラ前でチケットを見せました。

ゴンドラは6人乗りでしたが、往きはひとり。
真っ暗すぎて何も見えない中、息を殺すこと15分。
到着。

どうやら正面の建物前が一番人気エリアのようです。

建物には自販機があるので、飲み物も買えます。
ビクセン望遠鏡なども展示しており、欲しいなぁと思いつつ席取り。
ちょっと離れた歩道沿いでもアナウンスは聞こえるので、ぶっちゃけどこでもいいような気がしました。
視界に木が入りにくく、開けたところがおススメ。
ライトダウン前は明るすぎてビビる。
ただ構図確認とかはしやすいのでありがたい。
暗順応のため10分前くらいからは目を閉じて寝てました。
人の目が暗闇になれるには15~30分かかるので、ライトダウン後すぐに星が見たいのであれば目を閉じて待ちましょう
カウントダウンの後目を開けると――


こんな感じ。
カメラを見ている時間の方が長くなってしまい、ナイトツアーは撮影より純粋に夜空を楽しむべきだったと後悔しています。
そもそも星撮影の30分ってあっという間なんですよね。
その後がっつりおばお姉さんの星空解説があり……。
気づけば終了時間。
この日の月の出が20時だったこともあり、後半は空が大分明るくなってしまいました。
いけるかな? と博打してみましたが失敗。
ただ雲は少なく、空自体は綺麗でした。
慌ただしくゴンドラに詰め込まれ、やや不満足なまま宿へ帰宅。
帰りのゴンドラはやや密っていましたね。
星空ナイトツアーの良い点・悪い点まとめ
星空ナイトツアー最大のメリットは、安全で手軽に星空が楽しめる点です。
上記の面で、普段星に触れる機会がない方向けのツアーに感じました。
星の解説はカシオペアから北極星を探して、あとは秋の星座を中心にペルセウスとアンドロメダの話だったような気がします。
星好きだと目新しさはあまりないかもしれません。
もうちょっと若いお姉さんがよかったですが、これ以上は本当に失礼な感想になるので割愛。
いずれにせよ、のんびり星を見る・カップルや親子友人でほのぼの楽しむには良いイベントだと感じました。
全体的にライト層向けのツアーという印象です。
一方で、「星を撮影したい」「より良い条件で星観測をしたい」という方にはあまりおすすめできません。
理由は下記の通り。
星景写真撮りにとっては悲鳴もののレーザーポインター。
こいつが空に飛び交うと、UFO飛来さながら写ってしまうので、写真どころの騒ぎではない!!
開き直ってうまい具合に星と合わせるしかありません。

こちら、おうし座(プレアデス)の解説中。
またライトダウン時間は30分なので、撮影時間も30分です。
星景写真は1枚に10秒~30秒使うため、どうしても慌ただしい撮影になってしまいます。
始まるまでの時間は長いのですが、終わってからゴンドラ乗車までが短く、バタバタしました。
あと15分くらいのんびりできる時間があってもいいのに、と思います。
さらに二部以外では、ライトダウン時間が20時(夏場は20時半)。
もちろん日は沈んでいますが、太陽光に近いせいかまだ空が明るく感じます。
やはり星の撮影は22時以降ですね。
手軽に星空を楽しむことはできましたが、改めて撮影向きではないイベントだとわかりました。
中津川方面からだと途中まで車で行って、夜でも徒歩で入れるようです。
それなら夜の遅い時間にも行けるやん!
もうツアーまったく関係なくなっちゃうけど。
余談 阿智村で星写真を撮るなら?
じゃあ結局阿智村で星撮影するならどこがいいのよ!
って話ですが、街明かりと月明りを避けた夜中であれば、どこで撮ってもいいように感じます。
村全体が本当に暗いです。
旅館の庭ですら真っ暗でびっくりしました。
そうは言っても昼神温泉の一帯は旅館やホテルが多い市街地なので、おすすめは153号を南下した「浪合(なみあい)」と呼ばれる地区です。
そもそも環境省の調査で日本一の記録を出したのもこの地区の『もみじ銀河キャンプ場』で、厳密にはヘブンスそのはら周辺ではありません。
山間なので街明かりが少なく、同じ村内でもさらに暗くなります。
さらに南下した高嶺(たかね)展望台は星景写真撮影家に人気のスポット。
……まあ、ここは平谷村で阿智村ですらないのですが。
そんなわけで、写真撮影をするなら阿智村の中心地から離れた場所に行ってみましょう!
ナイトツアー付のプランがある宿泊施設
阿智村は村ぐるみで日本一の星空やナイトツアーを推しているので、チケット付の宿泊プランを用意している宿がいくつかあります。
- 送迎
- 夕食時間の融通
- 敷物などの貸し出し
などなどの待遇がありますので、こういうプランを利用してゆったりするのもいいのかなと思います。
チケット付プランがある宿をまとめてみました。
参考までにどうぞ。
めっちゃありますやん……
ちなみに私は「野熊の庄月川(げっせん)」に泊まりました。
古き良き昔ながらの旅館って感じのところでしたね。
24時間開放の宿泊宿が多いです。
星撮りにとってはありがたい限り。
まとめ
以上、阿智村・ヘブンスそのはらナイトツアーのレポでした。
失礼ですが、こんな辺鄙な場所にこんなに人がくるのか……ってくらい観光客が来ており驚きです。
ヘブンスそのはらはナイトツアーだけでなく、雲海や紅葉も見られるスポット。
そちらも見てきましたのでおいおい更新予定です。
何もない村だからこそあったもの。
これからも美しい星空を維持に、この村が発展していくことを願っています。
いや、なんで内側目線?って感じですが。
同県民のよしみですね。
以上