どうもこんにちは。
小学24年生、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)、夏休み1392目です。
……ループものかな?
ところで皆さまは小学生のころアサガオを育てましたか?
私は終業式の日に鉢を学校へ忘れ、夏休み初日から登校したのを覚えています。
結局水くれをサボったせいで休み中に枯れたので、持ち帰らなくてもよかったかもしれません。
いはやは、ネグレクトをしそうな片鱗がすでに現れておりますな。
さて、そんなアサガオ。
多様な色・形・模様があり面白いですよね。
実はそれぞれの形や色、花の咲き方に名前が付けられているだけでなく、人工的に交配をさせて別の種を作り出すことができます。
突然変異株のいわゆる「変化朝顔」も、そうやって広まっていきました。
今回はアサガオの交配で遊んだ体験記を書きつつ、アサガオの交配方法をまとめます。
タケェェェシ!宿題!!
自由研究が終わらないよおお……
という方にぴったりな内容で、年中夏休みの私も楽しみました。
ぜひぜひこの記事を参考に試してみてください。
それではLet’s kohai!
Contents
江戸の民、アサガオがおもちゃだった
さっそく余談なので、交配方法を知りたい方は下記ボタンから飛んでください。
アサガオは中国原産(熱帯アジア、熱帯アメリカ)のヒルガオ科サツマイモ属の一年性植物です。
日本には奈良~平安時代には伝わり、長い間「薬用」として親しまれてきました。
具体的にはこんな感じの使われ方。
朝顔の葉を細かに揉み、便所の糞壺に投じると虫がわかなくなる。再びわくようになったら再投入する。
Wikipedia
……消臭剤?
そんなアサガオが江戸末期、江戸っ子たちの間で大ブームを引き起こします。
世は空前の品種改良時代。
食べられるわけでもないアサガオを、植木職人たちが狂ったように改良してさまざまな種類に細分化していきます。
切咲のもの、牡丹咲のもの、獅子咲…、模様も縞から吹雪模様、時雨絞り、刷毛目絞り……
ありとあらゆる、千を超すアサガオが登場しました。
もともとアサガオは突然変異をしやすい植物のようです。
加えて、江戸時代に突然変異が集中したのではないかという推測が、江戸時代アサガオブームの理由だとか。
世代交代が早いため、翌年には新しい種のアサガオが見られます。
しかも花が咲いてみないとわからないワクワク感もまた、江戸っ子を引き付けたのかもしれません。
アサガオは高値で取引され、やがて下級武士が商売まではじめる始末。
まるでタピオカを売るヤ○ザ。
ちなみにアサガオの歴史や種類を詳しく知りたい方はこの書籍がおすすめです。
これもアサアオ!?と思うような姿になってしまった花が登場します。
また、九州大学がこの分野の第一人者なのか、アサガオ研究にとても熱心です。
↑の著者も九州大学の方です。
この方が運営されている以下のページで、アサガオに関するおよそほとんどの知識を得られるといっても過言ではありません。
アサガオの種はネットでも買える
今回はそこらへんのアサガオを使いましたが、家で育ててじっくりやりたい方は種から育ててみましょう。
ホームセンターや、ネットでも買えます。
また、最初から希少なアサガオの種を購入することもできます。
今回使ったアサガオ
今回交配に使ったアサガオは、マルバアサガオです。
こちらは厳密にはアサガオの近縁種でアサガオではないのですが、野生化したアサガオなど今は見ないのでこちらを使いました。
マルバアサガオは、
- アメリカ原産の帰国子女
- アサガオと比べやや花は小ぶり
- 種も小ぶり
- 花が終わると花柄が垂れ下がる
- 名前の通り葉は丸(アサガオは基本的に並葉、とがっている)
- ツルが弱くグリーンカーテンに不向き
などがアサガオとの違いです。
あちらこちらで野生化し、もうエライこと。
雑草さながら、我の庭やそこらのあぜ道、河川敷などでたくましく生きています。
どれくらい生命力が強いかといえば、昨年私の家の洗濯機(のごみ取り)の中で発芽しました。
つでにいえば、植えたら花も咲きました。
アサガオと同じくらい変異の種類が多く、散歩中に見つけると「お!」となりますね。
とはいえ全員野生なので、ある日草刈りで全滅していたりして、唐突の別れを味わいます……。
人生は無慈悲。
なぜか条斑点絞は、アサガオに見られない模様のようです。
不完全優性の代表例として教科書で扱われることが多いマルバアサガオは、別の色の花を掛け合わせると、親の色を継承しない(まぜあわせた)子が生まれます。
赤と桃色、あんま変わらなくね?って感じだけど、実物はもっとピンクだった。
合わせがいがありそうですね~
特殊な咲き方。
婦女暴行を受けたアサガオ。
アサガオ人口交配のやり方(違う系統のアサガオをつくる)
ではでは本題。
アサガオの交配のやり方を書いていきます。
その①雄ずい(おしべ)を取り除く
明日にも咲きそうな膨らんだつぼみの横側を、カッターやピンセットで開きます。
朝方(8時くらいまで)に行ないましょう。
そして、おしべだけを取り除きます。
アサガオはおしべがめしべより下に位置しており、開花の前夜におしべが伸長して受粉するのです。
アサガオの開花前夜。むしろ初夜。
つまり開花まで待つと自家受精で終わってしまうため、この男には開花前にさよならしてもらうわけだ。
そしてこの日は、未亡人になったのめしべを残し放置。
花が開いてどこかから花粉が飛んできたら大変なので、花が開かないように糸でむすんでおきます。
その②別の種の花粉を受粉させる
翌日の早朝(これも8時頃まで)。
別種のアサガオから今度は花粉のついたおしべを持ってきて、花を開いてからめしべの柱頭にちょんちょん受粉させます。
完全なNTRですね。
結婚式(開花)当日に汚される花嫁……これは映像化待ったなし。
とくに意味はないですが、元々いたおしべをそばに置いてから受粉を試みました。
彼が変な性癖に目覚めなければいいですが……。
これで受粉は完了。
何を掛け合わせたかは、ラベルなどをしておくといいかもしれません。
③種の採取&翌年の種まき
しばらくして、種ができたなら受粉成功!
うまくいくと、採れた種は親とは違うアサガオを咲かせます。
誰の子よ!!
唐突に訪れるバッドエンド
交配がうまくいかない、親と同様の花になる、というパターンもあるので、数はをたくさんとらなくてはいけないんですね。
そうして私は、町内中のアサガオたちに作為的な受粉をして回りました。
知ってます? 町内は私の庭なんですよ。
あとは収穫を待つだけ――
そんなころ、悲劇は起きました。
アサガオは花が落ちてから完熟(種の収穫)まで、約2ヶ月近くかかります。
この実験は2020年の8月~9月にかけて行なっており、収穫日は11月半ばの予定でした。
日ごと膨らむ種。
我が子の誕生を待つかのような私。
しかし2020年の11月、私は突如治験へ参加することが決まったのです。↓↓
治験は11月の半ばから、約一ヶ月。
そう――種子が収穫できない。
悩ましい問題です。
種が採れないんじゃあ、なんのためにこの実験をしたのか。
しかし、参加したら80万円。
くっ……金は……命より重い……!
そうして私は苦渋の思いで治験に参加しました。
家族を残して出稼ぎに出る漁夫。赤紙がきた青年。
後ろ髪をひかれ東京へ。
一ヶ月後、クリスマスに帰還。
初雪を終え、茶色くなった草木は凍てつき、アサガオたちはみな霜の降りた地面へと伏していた。
アサガオオオオオオオオオ
種子はどこかへはじけ飛び、いったい私が一生懸命育てた子たちはどこへ行ったのか。(土に還ったんだよ)
復員兵が帰ってみたら故郷が焼け野原みたいな…そんな気分。
たった一粒、凍り付くように冷たくなっても種を落とさずにつけていた子だけを奇跡的に回収できました。
優しく手で包み、霜を溶かしながら家へ持ち帰る。
そんな大切にしていた子ですが、適当にクッキーの缶の中に放って2年ほど忘れていました。
ラベリングもしていなかったので、何を組み合わせたのかも今となっては不明……。
さすが若干6歳でアサガオをネグレクトした奴は違います。
忘れていたので播いてみるの巻
せっかく収穫できたので2つだけ播いてみることに。
発芽を早めるために、水へ投入!
ついでに近所お家の庭からはじけ飛んでいた種も混ぜてみました。
青い西洋朝顔です。
長野で8月からアサガオを播くなんて、発芽すんの?って感じですが、これからの残暑にかけましょう。
ほとほとにがんばれ太陽!
翌日。
すでに発芽しています。
まったく、生き急いでいますな。
肝心の異種交配種は……無反応!!
だめだ、遅すぎたんだ、中で逝ってやがる。
それでもあきらめず植えてみましょう。
2年前のエ・ダ・マメコの怨霊が沁みついた植木鉢を用意してっと……
セット!
咲くといいな~~
いやはや。あさがおの交配は勉強になることばかりですね。
うまくいったら追記します。
なんだこのMV……
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