どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
Canon(キヤノン)のカメラを使い始めて新しくレンズを買おうと思ったのはいいけれど……
選択肢があり過ぎてどのレンズを選べばいいかわからない!
というかレンズの見方がわからない!
そんな初心者向けに、キヤノンカメラの見方を全5回で丁寧に解説していきます。
- 頭文字・EFマウントとRFマウントの違い(イマココ)
- APS-Cとフルサイズ、センサーサイズの違いとは?
- 単焦点・ズームレンズの違い
- F値について初心者が知っておくこと
- USMとSTMの違い・ISとLの意味について
今回はここ。
EF11-24mm F4L USM
EF-S24mm F2.8 STM
EF-M32mm F1.4 STM
RF85mm F1.2 L USM
EFマウント(EF-S,EF-M)とRFマウントの違いについて。
詳しく知らなくとも写真そのものに影響は出ませんが、全く知識がないとボディに合わないレンズを買いかねない重要なところです。
そんなわけで、キヤノンのレンズマウントについて違いを説明しつつ、互換性やマウントアダプターについても触れていきます。
本記事はこんな方におすすめの記事。
- キヤノンのレンズマウントの違いについて知りたい
(EFってなに? EF-Sとは違うの? RFは?) - キヤノンのレンズマウント間に互換性があるのか知りたい
- マウントが違うレンズを使うためにはどうすればいいの?
Contents
レンズマウントとは?
「早くキヤノンのレンズマウントの違いを教えてくれ!」という方は下のボタンから次の項目へ。
一眼レフカメラ・ミラーレス一眼カメラは、レンズを交換することで、幅広い被写体を撮影できます。
そのレンズを取り外した時に見える、銀色の座金(ざがね・ワッシャー)を「レンズマウント」と呼びます。
レンズマウントは、口径などの『マウント規格』がメーカーによって異なります。
マウント名もさまざまです。
メーカー | マウント名 |
Canon(キヤノン) | EF-Sマウント |
EF-Mマウント | |
RFマウント | |
Nikon(ニコン) | Fマウント |
Zマウント | |
SONY(ソニー) | Aマウント |
Eマウント | |
FUJIFILM(富士フイルム) | Xマウント |
Gマウント | |
PENTAX(ペンタックス) | Kマウント |
Qマウント | |
OM SYSTEM(オーエムシステム:OLYMPUS) | OMマウント、フォーサーズマウント、マイクロフォーサーズ(Panasonicと共同開発) |
Panasonic(パナソニック) | |
マイクロフォーサーズ、Lマウント |
このように一口に一眼カメラといっても口径サイズや形が違うため、『キヤノンのカメラで使っているレンズをニコンのカメラで使う』ことは不可能で、互換性はありません。(マウントアダプターを介せば一部可能※後述)
つまり、別メーカーのカメラに買い替えたら、今まで使っていたレンズは使えなくなるのです。
その点をカメラ買い替えの際には意識しなくてはいけません。
同じキヤノンですら、ミラーレスを使っていた人が一眼レフカメラを買っても、以前のレンズは使用できなくなってしまうのです。
もう全メーカー共通にしてくれればいいのに……。
キヤノンレンズマウントについて
キヤノンでは1960年代から、下記の8つのマウントを出してきました。
- スクリューマウント
- Rマウント
- FLマウント
- FDマウント
- New FDマウント
- EFマウント
- EF-Mマウント
- RFマウント
この中で現在でも生産が行われているのは、EF(EF-S、EF-M含む)マウントとRFマウントの2つのみです。
EFマウントとRFマウントの違いを解説する前に、キヤノンの一眼カメラには4種類あることをご存じでしょうか?
ミラーレスはその名の通り、入ってきた光を反射させるミラーとペンタプリズムが省略されています。
その分コンパクトで薄型なのが一番の特徴ですね。
キヤノンレンズ・EFマウント
EFマウントは、キヤノンの一眼レフカメラに採用されているレンズマウントです。
ちなみにEFは「Electro-Focus(エレクトロフォーカス)」の略。
EFマウントは、
- EFマウント
- EF-Sマウント
- EF-Mマウント
の3種類に細分化できます。
もともとはEFマウントのみが、フルサイズセンサーの一眼レフカメラで使用されていました。
EF-SとEF-Mマウントは後発組です。
- EOS-1D X Mark Ⅲ
- EOS 5D Mark IV
- EOS 6D Mark II
- ※ 2023年現在生産中のもの
キヤノンレンズ・EF-Sマウント
デジタル一眼カメラが開発されたのち、「APS-Cセンサー」※というフルサイズよりも小型のセンサーを搭載したモデルが登場します。
※ この話は内部構造の話になってしまうのでざっくりとしますが――。
カメラにはイメージセンサーと呼ばれる、光を受信し電気信号に変えるセンサーが搭載されています。
人間の目でいうと網膜的な働きをする部分です。
そのイメージセンサーは、
- フルサイズモデルで 36mm×24mm
- APS-Cで 22.3mm×14.9mm(Canon)
とカメラのモデルによってサイズが異なります。(本当は2種類以外にもあり)
フルサイズ機とAPS-C機の違いを説明していると大幅に話が逸れてしまうため割愛しますが、より詳しく知りたい人はCanon公式の初心者講座で解説されているため読んでみてください。
このAPS-C機で採用されたレンズマウントのことを、EF-Sマウントと呼びます。
SはSmall-imagecircle(スモールイメージサークル)の略。
同じ一眼レフでもフルサイズとAPS-C機でレンズマウントが異なる点は覚えておきましょう。
(APS-C機から一眼レフカメラに入る人は多いですが、途中でフルサイズを買うとAPS-C機専用のレンズは使用できなくなってしまうので……)
- EOS Kiss X10i
- EOS Kiss X10i
- EOS 90D
- EOS Kiss X90
- ※ 2023年現在生産中のもの
キヤノンレンズ・EF-Mマウント
2012年、キヤノンが初めてのミラーレス一眼である『EOS M』を発売しました。
このモデル開発に伴い誕生したのが、EF-Mマウントです。
つまりEF-Mマウントは、ミラーレス専用マウントになります。
MはそのまんまMirrorlessのM。
- EOS Kiss M2
- EOS M200
- ※ 2023年現在生産中のもの
キヤノンレンズ・RFマウント
最後にRFマウントですが、RFマウントはキヤノンのミラーレス一眼カメラに使われているマウントです。
と思うかもしれませんが、EF-Mマウントを使用しているミラーレスカメラは、すべてAPS-Cセンサーのカメラです。
キヤノンがついにフルサイズセンサー搭載のミラーレスカメラを発表したのは2018年。
その名も「EOS R」
RはReimagine optical excellence(もう一度イメージングシステムを創造する)の頭文字。
もう何言ってんのかわかんねえな。
これに伴い新たに生まれたレンズマウントが、RFマウントです。
- EOS R
- EOS R5
- EOS R5 C
- EOS R6
- EOS R6 MarkⅡ
- EOS R
- EOS R7
- EOS R10
- EOS RP
- ※ 2023年現在生産中のもの
色々書きましたが、ざっくりとEFマウントとRFマウントの違いについてまとめます。
EFマウント:フルサイズ一眼レフのレンズマウント
EF-Sマウント:APS-C一眼レフのレンズマウント
EF-Mマウント:APS-C一眼ミラーレスのレンズマウント
RFマウント:フルサイズ一眼ミラーレスのマウント
EFマウントとRFマウントの互換性
冒頭でも書いたように、同メーカーのレンズでもマウントが異なると互換性がなくなってしまうことがあります。
キヤノンのEFマウントとRFマウントの互換性ついては、以下のようになっています。
EFレンズ | EF-Sレンズ | EF-Mレンズ | RFレンズ | |
一眼レフ フルサイズ | ○ | × | × | × |
一眼レフ APS-C | ○ | ○ | × | × |
ミラーレス APS-C | ○※ | ○※ | ○ | × |
ミラーレス フルサイズ | ○※ | ○※ | × | ○ |
○=互換性アリ
×=互換性ナシ
○※=マウントアダプターを使用すれば互換性アリ
一眼レフフルサイズ用に作られたEFマウントのレンズは、アダプターを用いることですべてのモデルで使用可能です。
一方で、ミラーレス用のレンズは他マウントに対しての互換性がありません。
「ミラーレスを使っていたけれど一眼レフも欲しい」という場合は今まで使っていたレンズが使えなくなってしまいます。
その点では、EFレンズを使用するフルサイズ一眼レフカメラを最初から使用するのもありなのかもしれませんね。
マウントアダプターとは
マウントアダプターを利用することで、異なるマウント規格のレンズを取りつけることが可能になります。
ただしミラーレス間での互換性はありません。
例えばキヤノンのEOSMシリーズ・EOSRシリーズでEFマウントのレンズを使いたい場合。
下記のようなマウントアダプターを選ぶ必要があります。
EOS MモデルでEFレンズを使う
EOS RモデルでEFレンズを使う
レンズとカメラ本体の間にフィルターをかませられる、ドロップインタイプのマウントアダプターも存在しています。
非純正品も多数あり安価ですが、ピント合わせ上手くいかないなどのトラブルも聞くので、純正品を購入する方が安心です。
非純正品を買ったら無限遠でピントが合わず、純正品の当商品を中古で購入した、やはり作りが良い無限遠でピントが合うことを確認した、
非純正品はヘリコイドの自由度の高い天体望遠鏡にしか使えない、がこの商品は何でも使える。(約6500円で購入)ーーCanon レンズマウントアダプター EF-EOSM のレビュー
RFレンズを一眼レフで使えないのは何故?
EFレンズはマウントアダプターを介して他マウントのカメラで使える点は説明しました。
しかし、RFレンズやEF-Mレンズを一眼レフ(EFマウント)へ装着することはできません。
なぜ逆はできないのでしょうか?
1番の理由は、フランジバックの長さにあります。
フランジバックとは、マウント面からセンサーまでの距離のことで、一眼レフカメラはミラーがある分だけ距離が長く設定されています。
- 一眼レフ(キヤノンEF)のフランジバック:44mm(キヤノン)
- ミラーレスのフランジバック:20mm(キヤノン)
マウントアダプターの役割は、短いフランジバックを長くしてマウント規格を揃えることです。
ミラーレスカメラにマウントアダプターを付けると、その分だけフランジバックが延びて一眼レフと同じ長さになります。
しかし、長いものを短くすることは不可能なので、一眼レフのフランジバックをミラーレスと同等の長さにはできません。
ゆえに一眼レフカメラでミラーレス用のレンズを用いることはできないのです。
結局のところ光学設計上の問題というわけですね。
まとめ
全部一緒のマウントにはならんのかぁ……
なったら消費者的には楽なんですけどね。
新しくレンズが欲しくなった時、色々な種類があり過ぎて困ってしまいました。
うっかり別マウントのレンズを買ってしまった日にはエライことです。
カメラ本体を新調する時には、「今まで使っていたレンズは使えるのか?」まで頭に入れておいた方がいいでしょう。
もちろんレンズはキヤノンだけでなく、他社メーカーのキヤノン用レンズも使用できます。(サードパーティレンズ)
その場合にも「キヤノン用」や「EFマウント用」などの記述があるため、チェックする必要があります。
正直違いを知らなくてもカメラを楽しめるのですが、レンズを増やしたい方は知っておいた方がいいことだと思います。
それでは良き写真ライフを。
【他の講座】
【カメラのレンタルならサブスクがお得↓↓】
\最新情報はTwitterにて/
経口じゃなくて口径ですよね…
誤字報告ありがとうございます。修正いたしました。
誤記だと思いますが、EF-Mマウント・FE-Mマウントが混在して?となりました。良いまとめなので、ぜひ修正願います。
ご指摘ありがとうございます。
書いているうちに混乱してきていました……修正いたします。
マウント互換性の表組み、
FRレンズになってますよ
>ナックルさん
ありがとうございます。
修正いたします
全くの素人なので分かりやすく、勉強になりました!
Pさん
ありがとうございます!
わかりやすくをモットーに書いていますのでうれしいお言葉です。
一眼レフにRFレンズが付かない理由が、とてもよく分かりました。ありがとうございました。
参考になったようで何よりです!お読みくださりありがとうございます。
RマウントとFDマウントの間にあったのは、FLマウントだと思います。
ご指摘ありがとうございます。訂正しました。
CanonのRF200-800 が出たので飛びつきかけたんですが、ようく考えたら自分のカメラがAPS-Cの7D-2だったんで「あー。。。EFマウントじゃないか!」となってしまった。(笑)
カメラも5~6年周期だしこの際ミラーレス一眼買うか(苦笑)
>KKさん
CanonさんはもうEFマウントレンズは出さない方針なのですかね…サードパーティもミラーレスに以降していますし、たしかにそろそろ替え時なのかもしれませんね…。