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【白川氷柱群観光②】駐車場を貸してくれた「けやきの湯」のおかみが女神だった

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どうもこんにちは。
タイトルで言いたいことのすべてを出し切る、あまぼしすずめ@S_amaboshi)です。

本文なんて読まなくてもいいんですよ。

でも1行で済む話を3,000文字かけて伝える、という無能なサラリーマンみたいな人間なので、今日も今日とてたっぷり冗長していきます。

この記事は2022年2月のある日、長野県木曽郡にある白川氷柱群を見に行った際に起きた出来事をまとめた話です。

旅にトラブルはつきもの。
それがまたよい体験になったりならなかったり……ということを教えてくれたエピソードです。

まずはない方がマシなあらすじから。

前回のあらすじ

大きな氷柱を見に行ったあまぼし。
エッセが壊れかけ、なぜか帰れなくなった。

前回を読んでいても思い出せない方は脳に障害があるかもしれないので、『もの忘れ外来』などの受診をおすすめします。

>>全国のもの忘れ外来一覧<<

それでは本編。

【前回】

白川氷柱群見に行った
【白川氷柱群観光①】氷柱を見に行ったら車が壊れかけた話長野県木曽町にある巨大氷柱・白川氷柱群を見に行きました。真冬の時期、道路は凍結しており、また白川氷柱群までの坂は悪路。アクセスや駐車場情報、注意点を交えつつ観光で起こった出来事を語ります。...

あれから3億年が経った

体感3億年、実時間は30分くらいでしょうか。
前方の車が脱輪して退路を塞いでいるため、私は駐車場の車の中でけん引が終わるのを待っていました。

……が、待てど暮らせど進展がありません。

夜が深まっていく中、まるで重機が動きだす気配がないので、先のやり取りは私の妄想だったのではないかと思い始めました。

そして同時に、

すずめ

今一番心細いのは脱輪した人だろうな

という他人を気遣う心も芽生えます。

いえ、気遣いではありません。
私は自分より哀れなでヤバそうな人を見ると、心に余裕が生まれて元気になるのです。

バレーボールで自分以外のチームメイトが上手だと不安で仕方ないのに、自分よりヘタクソが1人いると俄然やる気が出てくるあれです。

そう考えるとリストラされた人を見るべく、定期的にハロワへ通うと心穏やかに過ごせるかもしれませんね

何はともあれ当初のワクワク感を取り戻し、

すずめ

よっしゃ今のうちに氷柱見にいったるで!!

と車から飛び出しました。

ようやく本来の目的を果たすときがきたのです。

ちなみに白川氷柱群を見に行く際は、横にある『けやきの湯』に一声かけると駐車場を無料で貸していただけます

駐車場は私有地なんでしょうね。

白川氷柱群、食べられない!

『けやきの湯』から3分ほど歩くと、白川氷柱群が見えてきます。
3分といえど雪道で真っ暗なので、夜間は懐中電灯を持っていきましょう。

白川氷柱群

おお、あれが……うわさの!

岩肌から染み出た木曽水系の水が凍りつき、一面をカーテンのように氷が覆いつくしていました。

白川氷柱群

大きさは最大で幅250m、高さが50m!
滝ではないため、夏から秋にかけてはただの岩壁なのだと思います。

下は落ちたら心筋梗塞まったなしの清水が流れ、氷柱には触れられません。
残念食べられない。

また「夜間はライトアップあり」とのとおり、工事現場で活躍しそうなクソデカライトが周囲をガンガン照らしていました。

白川氷柱群

なんか私の知っているライトアップと違うな。
もうちょっと上品な明かりはないの……? と思わなくもないですが、贅沢は言っていられません。

ちなみにこの氷柱群、ある程度除雪はされて近くまで下りられるものの、めちゃくちゃ滑ります

どんなに足へ力を入れようが前かがみになろうが、気を張り詰めようが、問答無用で滑ります。

緩やかな傾斜になっているので、なすすべなく滑るのです。

白川氷柱群

 前方にいたカップルの女性が悲鳴をあげながら転んで、彼氏に手を差し伸べられていました。なお後ろで、激しくケツを殴打する私(アラサー)。

キャッ!!

大丈夫??

 

らめすずめ

ギャー!!!!

転んでもひとり。

機材を担いでると受け身もとれないので、腰を低く、できるだけ脇は閉めず前傾で小股に進むのがおすすめです。

イメージはこんな感じ。

クソデカライトの明かりが強すぎて氷柱がテカってしまうため、撮影は昼間の方がよいかもしれません。

氷柱は南西に位置しており、空の暗さは申し分ないので、ライトアップ後はオリオン座と絡めた撮影もできそうです。

……などと今でこそ冷静に考えていますが、当時は「帰りは大丈夫かな……?」という不安が頭をもたげ、私の思考力はチンパンジー並みになっていました。

そのためせっかく来たのにあまりよい写真がないのですね。

今後は前の車が爆発しても動じないくらいのメンタリティーを手にいれたいと思います。

おトイレ!おトイレ!

30分ほど白川氷柱群を鑑賞していたでしょうか。
脱輪車はどうなっただろうかと駐車場に戻ってみると――

まだいる!

おかしいな……宿の重機では対処できずJAFでも呼ぶ流れになったのだろうか?

仕方がないので、私は再び車で待機します。

……お腹がすいてきました。
この日は晩冬の寒波が吹き荒れており、2月の半ばにしては寒い夜でした。

おやつに持ってきたバナナとトマトは寒さのあまり凍りかけており、とてもじゃないですが食べる気になれません。

そして冷えも相まってトイレに行きたくなりました。
私といえばそろそろハルンケアの案件が来てもおかしくない頻尿。

まだ20代なのに、お出かけ時にはまずトイレのチェックを余儀なくされるという十字架を背負いしレディです。

あっという間に脳内はトイレに侵食されました。

脳内
諸事情により画像を使いまわしてお送りしています。

『けやきの湯』のおかみが天使

世の中にはなんか知らないですが我慢できる尿意と、まったく我慢できない尿意が存在します。

その違いについてはsuzume_oshikko.jpが日夜研究中ですが、いまだ謎に包まれているようです。

さて。
氷柱を食べていたころならいざしらず、三十路レディがそこらへんでお花を摘むわけにもいきません。

…だいたいなんだよお花を摘むって。隠語すぎるだろ。オブラートどころか過剰包装だよ。

意を決して『けやきの宿』のドアを叩きました。

ここで一句

コミュ障は トイレ借りるも 一苦労

嗚呼、生きづらい生きづらい。

頻尿

すみません、上で車が止まっているので帰れなくて…オトイレ…オトイレヲ…

このとき、寒さと尿意で知能はカメムシ並みになり、もはや『お手洗い』という日常語すら出てこずにいました。

おかみさん

あれ! 後ろに人がいたの
やだあ、ちょっとかわいそうに…

『けやきの宿』のおかみが、いかにも昔ながらの民宿のおかみという気さくな方で、ひどく同情してお手洗いを貸してくださいました。

どうやら帰れなくなっている後続がいることを知らなかったようです。

しかもけん引作業が終わるまで暖まっていけばいいと、別室にストーブまでたいてくれました。
1℃の室温がみるみる18℃まで上昇。

すずめ

あ”った”けえ”ぇ”よ”お”おお…

まったくけん引が行なわれなかったのは、客室のストーブが故障して、重機を動かすご主人が修理に当たっていたからのようでした。

今年は雪が多かったこともあり、たびたび脱輪者が出ていた模様。
助ける義務はないのですが、そういう方がいると好意でけん引しているようです。

駐車場を無料で貸しているところを見ても優しさがにじみでていますなぁ。

すんき蕎麦おいしい

その後、夜も遅い(20時半頃)ということで夕食までいただく。

木曽の名物すんき蕎麦。
すんきとは赤かぶを乳酸発酵させた漬物です。

すっぱい。何も知らずに食べると悪くなっているのではないかと心配になる酸の強さですが、独特の風味がよき。

コシなるものは皆無で、立ち食いソバのようなチープ感。

小6の夏、父さんの見舞い帰りにババア婆さんと駅で食べた立ち食いソバを思い出します。
なんであんなクソ暑い日に温かい蕎麦食べてたんだろ……。

しかしその高級でない味こそが心にしみるわけです。

すずめ

ああ、これぞ人の温かさの味よ…ズルズル

都会のタワマンブルジョア民は一生涯味わうことのない感覚でしょう。ズルズル……

ご主人も私がいると知ると急いでストーブの修理を終え、重機を動かしてくれました。
そして無事帰られる運びとなりました。

お蕎麦代だけでもと思いましたが受け取ってもらえず、また来てねと温かく見送ってくれるご夫婦。

帰りに脱輪したらもう二度と来れねえなと思いつつ、無事坂を上れたのでまた訪れたいです。

というか前の車はどういうハンドルさばきをしたのだろう?

勾配はあるので進めなくなる可能性はありますが、脱輪はしないのではないか、というのが正直な感想でした。

まとめ

この惑星の住人もまだまだ捨てたもんではないらしい。

そんなわけで無事帰宅。

今回の学びは、雪道では200%の注意をしよう、ということですね。
20cmくらいの雪でもタイヤは動かなくなるんですよ。あと滑ります。軟弱ですよ。本当。

それから、もし木曽の白川氷柱群を見に行く際にはぜひ『けやきの湯』に立ち寄ってみてください。

日帰り温泉もやっているそうです。
宿泊施設でもあるようですが、じゃらん的なところには登録していないようですのこちらから詳細をチェックしてください。

アフィが貼れないねえ……

小坂温泉けやきの湯詳細

料金一泊二食 7,350円~ (税込)
入浴のみ 大人400円・子供250円(8時~20時)
お問い合わせ先TEL : 0264-46-2818
FAX : 0264-46-2878
お泊り可能な人数20人
駐車可能な台数40台
住所〒397-0101 木曽町三岳2388-1

これからはコレかなぁ……

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