新世紀・アルコール中毒
どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
食欲の権化でありながら健康意識が高く矛盾の存在と化しているので、「体に良さそう」な食べ物に飛びつく癖があります。
まあ、話のオチはいつも食べ過ぎて太る、というものなのですが……オートミールとかナッツとか。
(オートミールはもはや健康なのかもわからんが)。
今回は珍しく「マズ過ぎて食べられない」ものに出くわしてしまいました。
それが酒粕レーズンです。
YouTubeでさまざまな人が紹介しており、サムネがとても美味しそうでした。
まるでレーズンバターとの謳い文句通り、レーズンバターのように見えるのです。
ちなみに私は六花亭のバターレーズンサンドが5本の指に入るほど好きなお菓子です。
しかも「酒粕だから健康的」「美肌になる!」等々うれしいこと満載。
さっそくネット情報に踊らされ、大量に酒粕レーズンを生成しました。
―――が、なんと!
クソまずくて2口くらいしか食べられないのです。
今回はそんな酒粕レーズンをどうにかして食べようとした記録を残しました。
同じような人がいましたら参考にどうぞ。
Contents
酒粕レーズンとは?
一刻も早く精製してしまった酒粕レーズンを処理したい方は、下記ボタンより飛んでください↓
酒粕レーズンとは、その名の通り酒粕にレーズンを混ぜたもの。
そもそも酒粕は、日本酒を製造する過程で醪(もろみ=酒母・蒸米・麹・水を仕込んで発酵したもの)を絞った際にできる副産物です。
液体が日本酒になって、残りが酒粕なので……まあ酒界のおからですね。
微小ながらアルコールも残っています(度数は約8%なので、実はそこらのチューハイより高い)。
炭水化物やたんぱく質はもちろん、ペプチドやアミノ酸、ビタミンにミネラルなどもろもろの栄養素を多分に含んでいるので、健康によい食品として注目されています。
甘酒は飲む点滴などとも呼ばれていますし。
まあ、厳密にいうと飲む点滴の方は米麹由来の甘酒なのですが。
そんな酒粕にレーズンを入れておやつにして、健康的になろうぜ! みたいなページや動画がたくさんありました。
私が見たのは上の動画だったのか、はたまた別ものか……というくらいには乱立しています。
たかが酒粕にレーズンをぶち込むだけなのに、どうしてこうもたくさんの情報があるのでしょうか?(ブーメラン)
酒粕レーズンの作り方
- 酒粕…100g(板・ばらどちらでも)
- レーズン…50~70g
- 日本酒…大匙1~2(なくてもよい)
酒粕に対して50~70%ほどのレーズンを用意します。
好みで増減させても良いのですが、言うまでもなく多すぎると別の料理になりかねないので8割くらいが限度かと。
酒粕には大きくわけて「板粕」と「バラ粕」の2種類があります。
実際には「練り粕」や「成形粕」などもありますが、スーパーでよく見かけるのは板粕とばら粕。
綺麗に板状となった板粕と、上手く剝がしきれなかった部分を人手で剥したばら粕です。
ばら粕の方がゴミのような見た目ですが、形状が異なるだけで中身は同じ。
板粕の方がやや固いとも言われますが、レンチンすればどちらも柔らかくなるので気にする必要はないかと思います。
レーズンは油でコーティングされているものが多いため、熱湯をかけるかサッと湯通しするかして油を落とします。
ラムレーズン作りのときと同じですね。
このひと手間を加えると、酒粕が染みやすくなるのでおすすめ。
また、水分が残っていると腐敗するらしいのでペーパーで拭いておきます。
レーズンの水気がなくなったら、軽くレンチンをして柔らかくしておいた酒粕、日本酒と混ぜます。
なんか世に出回っている写真と全然違う見た目ですが、恐らく同じものでいいはず……。
所詮は酒粕。そのまま食えたもんじゃない(暴言)
酸化しやすいので、ラップに包んだり瓶に詰めたりするのが良き。
冷蔵庫で2~3日漬け込んで、レーズンが柔らかくなったら食べごろです。
――で、数日後。
ワクワクしながら一口食べてみました。
おえ…
全然おいしくありません。
なんていうか、酒粕とレーズンです。
当たり前です。原材料は酒粕とレーズン合わせて100%ですから。
レーズンはおいしいものの、酒粕部分は鼻に日本酒の風味とブドウの香りが抜けるだけのぬちゃぬちゃした何か。そう、酒粕。とにかく酒粕でしかない。
もしかしてレーズン以外は廃棄するのか? とさえ思いました。
どうして私は酒粕とレーズンのコンビが「レーズンバター」になるなんて幻想を抱いたのでしょうね?
そんな錬金術ができたら世界から牛が消えますよ?
ちなみにこれは完全に私の主観なので、美味しい人は美味しいと思います。
日本酒が好きな人、酒粕をそのまま食べても平気な人は大丈夫です。
ただ私は別に日本酒が好きなわけでもなければ、酒粕の和え物も食べない。
「じゃあなんで作ったの?」って感じですが、たった一口しか食べられないものをオニギリ7個分も精製してしまいました。
さてさて、どうしたものか……。
酒粕レーズンのアレンジレシピ5選
そのままでは食べられないため、こんな感じで酒粕レーズンを水や牛乳で溶いて料理の材料にしました。
甘酒 おすすめ度☆
酒粕といったらコレ。
- 酒粕レーズン…30g
- お湯200ml
- 砂糖…大匙1
沸騰したお湯に酒粕レーズンをぶち入れて、中火でねるねるねるねするだけの簡単なお仕事。
ポイントはダマにならないよう丁寧に溶かすことです。
酒粕が溶けたら砂糖を入れてまぜまぜしてください。
アルコールが気になる人はそのまま加熱して飛ばせばOK。
尚、私は酒粕の甘酒があまり好きではないので☆1とさせていただきます。
クッキー おすすめ度☆☆☆
- 酒粕レーズン…60g
- 無塩バター…60g
- 砂糖…40g
- 薄力粉…80g
- コーンスターチ…20g
酒粕と無塩バターをレンチンしてクリーム状に溶かしてから、砂糖を混ぜる。
粉類をふるい入れてザックリと混ぜ合わせる。
生地をまとめたら、棒状にして冷蔵庫で1時間寝かせる。
5mm~1cm内の厚さに切って、170℃に予熱したオーブンで15分ほど加熱。
分量などはコチラのサイトを参考にしました。
……が、私は途中から、
バター60gもねえな。
砂糖40g? 正気の沙汰じゃねえな…
コーンスターチなどない!!
などと勝手に分量を変えてしまったので、結果的にカチカチの何かができあがりました。
これだからレシピを守らない奴は……。
サクサククッキーを期待したのですが、ねっちりとした歯触りになりイマイチだったので☆2とさせていただきます。
ただ、こちらは私の料理スキルに問題があっただけで、ちゃんと作ればおいしくなるはず。
また、酒粕は焦げやすいので、ちょくちょく確認した方がよさそうです。苦かった。
蒸しパン おすすめ度☆☆☆☆
- 酒粕レーズン…40g
- 牛乳…50cc
- 砂糖…15g
- 薄力粉…35g
- ベーキングパウダー…5g
- ココナツオイル…少々(なくてもよい)
蒸しパンといえばレーズン。期待できます。
牛乳に酒粕レーズンを入れ、レンチンをして溶かす。
滑らかになったところに、残りの材料をすべて入れまぜまぜ。
薄力粉はふるいながら入れるのが基本ですが、面倒なのでそのままぶち入れました。
紙カップやアルミカップに入れて、蒸し器(強火)で約10分。完成。
箸や竹串を刺して生地が付いてくるようなら、追加で温めてください。
簡単で美味しく、かつすぐ食べられるのでおすすめ度は高し。
ただ粉の分量が多いのでその分☆を1つ引きました。
尚、蒸すのが面倒な方はレンチン(600wで2~3分)でどうぞ。
たまに失敗しますが、圧倒的に経済的で楽チン。
パウンドケーキ おすすめ度☆☆☆☆
いやいやいや、こんなの絶対おいしい。だってケーキだもん。
- 酒粕レーズン…70g
- 牛乳…30g
- バター…100g
- 砂糖…80g
- 卵…2個
- 薄力粉…100g
- ベーキングパウダー…3g
酒粕レーズンと牛乳をレンチンして、滑らかにしておく。
一方でクリーム状にしたバターに砂糖を入れてまぜまぜ。何度かに分けて溶き卵を入れていく。
よく混ぜたら酒粕レーズン&牛乳と混ぜ、粉類を振り入れる。
さっくりと、しかし粉っぽさがなくなるまで混ぜる。
170℃に予熱したオーブンで35分前後焼く。
こちらもやはり焦げやすいので、途中までアルミホイルか何かをかぶせて焦げないようにするとよいでしょう。
最初に作ったときはチラシをかぶせて焼いたら炎上して灰だらけになりました。チラシは駄目です。
型は牛乳パックを使用して、実際には半分の分量で作っています。
……パウンドとは?
そして例によって例のごとく、私は分量を守らず、砂糖とバターをやや少なめにしました。
もちろん、MAXまで入れた方が美味しいです。
だって糖と脂肪よ? 美味しくないわけないじゃない。美味しいものはだいたい糖と脂肪でできているんですよ。
ただ、少なめにしても十分甘みもコクもあるので、お好きに調節してくださいって感じ。
美味しさだけだと☆5なんだけど、頻繁に食べてよい気配がまるでしないので☆4とさせていただきます。
余談だけど、パウンドケーキの型が欲しい。
チョコレート おすすめ度☆☆☆☆☆
- 酒粕レーズン…20g
- ハイカカオチョコ個包装…5個
- 牛乳…大匙5くらい
ぶっちゃけこれは目分量で作っているので、よくわかりません。
チョコ10gに対して牛乳500mlとかやらない限り失敗しないので、お好きに作っちゃってください。
すべての材料を耐熱皿へ入れ、レンチン(300w1分くらいがよき。やり過ぎるとチョコが分離する)
程よく柔らかくなったところで、滑らかになるまで混ぜる。
好みで型に入れて冷やして固める。
見た目はウンの申し子ですが、味はまずまず。
ラムレーズンの生チョコ、みたいな感じの風味で最近のお気に入りです。
牛乳を入れるためハイカカオチョコでもマイルドになり食べやすいのが特徴。
ハイカカオでもこんなにおいしいのだから、普通のミルクチョコならもっと美味しくなるのではないでしょうか?
私はチョコレートが大好きなので、多分に贔屓をして☆5とさせていただきます。
オチ~本末転倒からの酒粕中毒~
どれも(甘酒以外)美味しいんだけどさあ……
砂糖だのバターだの小麦粉だのそんなドバドバ入れたらそりゃ美味しいよ!
美味しい物しか入ってないんだから!
そもそもなんでレーズン酒粕に手を出したか覚えてる?
間食に菓子パンばっか食べて太ったから、「糖質と脂質が少ないローカロリーなおやつを開発しよう」ってことで調べたんだよ!
それがもう、パウンドケーキ1本なんてそこらの菓子パンよりアウトだよ!
……というわけで、現実的に常食できそうなのは酒粕チョコレートだけになりました。
結局、酒粕は粕汁が至上です。お腹が空いたら粕汁飲めばいいんです。
野菜も入っていてさぞ健康的でしょう、知らんけど。
そんなことに気づくまでに多量のお菓子を開発してしまいました。
とかなんとかしている間に酒粕にハマってしまい、レーズン亡きあとも毎日のように酒粕をチョコに入れたりみそ汁に入れたりして摂取しています。
最近ではキャベツと塩昆布と和えたり、焼いたものを直接食べたりと、冒頭のセリフが嘘のようにそのまま食べるようになりました。
慣れっておそろしいですね。
もう酒粕中毒ですよ。実質のアル中です。
結果的オーライということで、これからも健康活動に努めてまいる所存です。解散。
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どんまい!
強く生きてきます…
とても役立つ記事をありがとうございます!私も流行りに踊らされて作るところでしたが、こちら拝見してやはり美味しくないのがわかり、安心?してやめることが出来ました。
>きたさん
美味しいと感じる方もいるのかもしれませんが私は無理でした…
レーズンバターのような甘いイメージを持たれているようでしたら期待外れとなるのでおすすめできません