――机の上にコタツを置いちゃいけないなんて、誰が言った?
どうもこんにちは、あまぼし(@S_amaboshi)です。
冬場のPC作業、手が冷たくないですか?
寒さはまだまだ序の口ですが、私の体はすでに限界を迎えています。
冷え込む朝、かじかむ手。
キーボードを打つこともままなりません。
一度冷え切った指はその後なかなか温まることはなく、昼ころまで寒さに耐えながらPC作業をおこなう日々です。
そんな現状の打開策として、今回私が考えたのは――そう、『卓上コタツ』
これじゃないですよ?
イメージとしてはコチラです。
しかし、机の上にコタツをおいてはいけないなんて誰が決めただろう。
(どうでもいいけど、写真ACで「こたつ」と検索したら「みかん」の画像ばかり出てきて立腹です。こたつって言ってんだろーが!)
『いかにして手を暖かくし、PC作業を快適にするか』
これはわずか数ヶ月の心地よさに全力を注いだ、名もなきすずめのドラマである。
プロジェクトエックス(エックス…クス……ス)
BGM:地上の星
【完成品】
というわけで今回は前述のとおり、冬場のPC作業を快適にするために私が調べたり行ったりした軌跡を書いていきます。
参考になるものもあれば、正直ならないものもあるかとは思います。
最後までお付き合いいただけたら幸いです。
Contents
対策1 キーボードが打ちやすい手袋を探す
手を温めるといったら手袋です。
11月21日、いくつかの手ぶくろ選手にお集まり頂き『キーボードが打てる手袋はどれだ!?』選手権が開催されました。
付け心地や防寒の点から、温かくキーボードが打ちやすい手袋を検証した記事です。
詳細はコチラから。
死闘の末、『キーボードが打ちやすい手袋』の称号を与えられたのは下記の三者。
- ヤヨイの手袋
- ミドリ安全の手袋
- USBヒーター付手袋
とくに熱そのものが発生するUSB手袋は、日に日に寒くなる中活躍しています。
(ミドリ安全の手袋は滑り止めが付いているため運転用。
ヤヨイの手袋は就寝用と化している笑)
これにより、寒い日でもキーボードが打ちやすくなったように思えました――が!
指先の冷えは防げない
朝、最も部屋が寒い県・長野県
長野の早朝を舐めてましたね、ええ。
少々古いデータになってしまいますが、下記はウェザーニュース『冬の暖房事情調査』の結果です(2014年)
https://jp.weathernews.com/news/4954/
これによると、冬場、朝の寝室気温は全国平均が12.4℃。
一方で長野県は平均を4℃下回る8.8℃と大幅に低い。
「全国で1番寒い部屋で朝を迎える県」であることが明らかになりました。
(引用:ウェザーニュースより)
まあ、私の部屋もだいたいそのくらいですね。
さらに真冬になると早朝の室温は3℃~5℃ほど。
近年はなくなりましたが、昔は部屋に置いたペットボトルの中身が凍っている、などということもしばしば起こりました。
つまるところ……部屋が寒い!!
さすがに日中は10℃を越えてきますが、この寒さを前に指無し手袋は無力。
(エアコンやヒーターの温風で具合が悪くなるため暖房を付けられないのです。
遠赤外線ストーブなど風を出さないものあれば大丈夫だと思いますが、そもそも部屋が20畳を超えているため、室温を上げるのは絶望的)
対策2 手元を温めるグッズも数多くあるが……
手袋以外の方法でどうにか手元を温める方法はないのかと、探してみました。
あります。カイロ。
USBから充電できるカイロ。
最近のものはカイロとしてだけではなく、モバイルバッテリーの機能も兼ね備えているんですね。
これは外出時に役立ちそうです。
まさかのオイルに着火をして使用するカイロまで。
(ライターで有名なZIPPOが出しています)
……が、しかしこれらはすべで手にしている時のみ有効。
結局「タイピング中に手が冷えてしまう」という運命は避けられないようです。
解決策はただ一つ 手をすべて覆うしかない
指先無し手袋もだめ。
外気によりすぐに手は冷えてしまう。
もう残された解決策は、冷たい空気に手を触れさせないこと――
つまり手を暖かいものですべて覆う選択肢しか残されていないのだと気付きました。
例えば、手の上にブランケットをかけるとか。
しかし手を完全に覆う対処法には、唯一にして最大の欠点があるのです。
キーボードが打てない!!!!
私はタッチタイピング(旧ブラインドタッチ)が正確にできる人間ではないため、手元を覆ってしまうとキーボードが打てなくなってしまうんですね。
試しにブランケットをかけた状態で、手袋の記事でも行ったタイピングテストをしてみましょう。
間違うたびに鳴る音がうるせーうるせー。
かなりタイプミスをしてしまいます。
ここで『PC作業の手が冷たい!』という問題を解決するために、必要な条件が洗い出されました。
- 指先まで暖かくする
- 指が自由に動くようにする
- 手全体を冷気に触れさせないようにする
- キーボードが見えるようにする
このすべてを満たすモノこそが、冬場のPC作業における救世主となりうるわけです。
あまぼしは考えた。
……そしてひらめいた!
対策3 机の上に卓上コタツを自作してみた
コタツである。
人間から猫ちゃんまで大好きなコタツ。
(人用コタツは猫には良くないらしいけど)
あれのミニサイズ――ミニコタツを机の上に置けばいいわけです。
イメージ
ミニコタツの中に手をいれながら作業をすれば、手が暖かいはず。
そう考え、私はさっそくイメージ図(詳細)を完成させました。
(無い方がマシな図)
④番目の課題である「キーボードを見えるようにする」ため、天板部分を透明にし、コタツ布団にも上側に穴をあけます。
こうすることで、キーボード部分だけ透過されたコタツができ上がるという寸法。
ようやくですが、このコタツの作り方について説明していきます。
卓上ミニコタツの作り方
- 土台になるもの(木材・発泡スチロール・スタイロフォームなど)
- 天板(透過性のあるもの・アクリル板など)
- 接着剤(両面テープでよい)
- ひざ掛け
- 豆炭アンカ
作り方① 土台の足選び
まず土台作り。
より机らしくしっかりしたものを作るのであれば、木で本物のコタツのようにつくるのがいいでしょう。
しかし手間もお金を掛かりますし、重くて、やすり掛けの処理なども面倒です。
段ボールやスタイロフォームなどで代用できないだろうか?
そんなわけで今回は硬めの発砲スチロールを用いました。
自宅にあるものを代用しても全然問題ありません。
ただしある程度厚み・丈夫さが必要になります。
作り方② 土台の天板
次に土台部分に渡らせる天板。
これは透明なものを選ばなくてはいけません。
この素材探しがなかなかに大変でした。
選んだのは厚さ2ミリ程度のアクリル板(アクリルサンデー)。
ここが一番費用がかかるところでしたね。
百均などにある薄いものやクリアファイルのようなものでも作れるかな? と思いましたが、あまり薄いと弛んでしまいます。
【失敗例】↓
テーブルクロスの切れ端で代用しようとしましたが、完全に失敗。
少なくとも厚さ2ミリはある硬質なものである必要があります。
アクリル板をキーボードより大きいサイズカット!
アクリル板は1ミリ以上になると普通のカッターやハサミでは切れなくなります。
ノコギリかアクリルカッター推奨。
これを土台に貼りつけ、机部分が完成しました。
発砲スチロールとアクリル板がくっ付くのか心配で、かなり強力な両面テープを使用。
これは有能です。
作り方③ ミニコタツ布団
台を覆えるほどのひざ掛け・ブランケットを用意。
厚ければ厚いほど保温効果が高くなります。
私は薄手のものを買って来てしまったせいか効果が薄く、重ねることにしました。
捨てる予定だったフリースを切って中に縫い付け(このやっつけ感)、間には手芸綿を詰める。(なぜか家にあった)
そして肝心なところですが、一部分にキーボードを見る用の穴を開けます。
タッチタイピングに自信がある方はいらないやつですね。
机にキーボードとコタツをセットしてみて、穴を開ける場所を測りましょう。
実際に見たいと思っている範囲より、やや小さめの穴をあけていきます。
切り口はほつれてくるので、念のため軽く処理。
手順をまとめるとこんな感じ
- ミニコタツ布団(ブランケット)に目差し的な穴を開ける
- 2枚のブランケットの間にフリース素材と綿を詰める
- 2枚のブランケットを縫い合わせる
厚手のブランケットが1枚あれば②③は省いてよい行程です。
ミシンには気合で頑張ってもらいました。
完成したミニコタツ用布団がこちら。
これを土台にセット!
手をイン!
……う~ん
やはりコタツが暖かいのは熱源があるからでしょう。
このコタツは自分が発する熱? なのか外よりは暖かいですが、生ぬるい。
【室温8℃の時、作業をしているとコタツ内部の温度は約15℃まで上昇】
体感気温はもう少し低い気がして、指先は冷たいです。
どうすればコタツの中を温められるのか……。
作り方④ 熱源の確保
熱源の確保という問題は、すなわち『何を熱源にすればいいのか』という問題です。
それこそ「USBカイロなどをミニコタツへ放り込めばいいのでは?」という話ですが、周囲の空気も温めるくらいの熱量が必要になってきます。
そこで選ばれたのがこちら――
豆炭アンカです。
お買い物してたら1日が終わってしまった…しかし有意義なお買い物だった。
令和の時代に炭のアンカですよ。
これ絶対暖かい。 pic.twitter.com/jMqCFaC9mc— あまぼしすずめ@無職ブロガーin信州 (@S_amaboshi) November 30, 2019
これは大変有能なものなので別記事で紹介予定ですが、固形燃料版湯たんぽ(みたいなもの)です。
豆炭※と呼ばれる燃料を燃やして専用のケースに入れると、約10時間ほど(半日)暖かさが持続してくれます。
※石炭や木炭などが原料
専用ケースは手のひらサイズ。
令和の時代に炭ですよ、炭。
ただ豆炭は七輪にも使えたりするので、アウトドアにも有用です。
ケースの周りにロックウールが敷いてあるため、炎上の心配もなし。
すでに何度も使っていますが、着火してから1時間ほどで心地よい温かさになってくれます。
こいつを、ミニコタツに放り込む。
すると一体どれくらいコタツの中は暖かくなるのでしょうか……?
卓上自作コタツ×豆炭アンカの威力
室温、約8℃の朝です。
今年は暖冬なような気がしなくもありません。
前日にコタツの中央に豆炭あんかをセットして、上にブランケットを掛けて寝ました。
果たしてコタツの温度は何度になっているのでしょうか……?
なんと35℃
これは暖かいを越えてむしろ熱いレベルです!
コタツの中で作業を始めましたが、手がかじかむ気配はありません。
キーボードを使っている間は邪魔なので豆炭あんかをコタツの端に寄せるのですが、そうすると少しずつ気温は低くなってしまいます。
それでも作業を始めてからおよそ3時間。
コタツの温度は20℃以上を保ってくれているのです。
ミニコタツ、有能!
これで寒い朝でも手がかじかむことなく作業に集中できそうです。
卓上コタツ(ミニコタツ)のメリットデメリットまとめ
では最後に素晴らしいミニコタツについてまとめて終わりにしたいと思います。
メリット
デメリット
まあ、でも1万円弱で日々のストレスから解放されるならいいのかな?
そこまで手軽ではないので「ぜひ作ってみてください!」とは言えませんが、アイディア次第で寒い朝も乗り切れますよ!!
ただこのミニコタツ。
最大のデメリットは――
机になにも置けねえじゃねえか!!!!
以上!
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