運営者について PR

【鼻茸手術体験②入院編】鼻づまりと鼻茸を解消したらQOL爆上がりした

鼻茸手術
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

なんだこのゴミカスみたいなアイキャッチ……。

どうもこんには、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。

春分の今日このごろ、皆さま杉の気配に怯えておられますでしょうか。

私はまーったくわかりません。

客観的に私が常人より優れている点は「花粉症でない」ことくらいな気がします。

ここぞとばかりに、

や~い、花粉なんかに反応しやがって敏感ヒューマンどもめ~ベロベロベ~

と日本人の半数を敵に回したいところですが、今回は止めておきましょう。

鼻が使い物にならない苦しさをそれなりに知っているからです。

いやー、鼻づまりをはじめとた鼻トラブル、本当にQOLを下げますよね。

そんな中で皆さま生きているわけでしょう? えらい!

「日本中の杉を焼きはらおう!」みたいな過激組織が結成されないところに、日本人の奥ゆかしさを感じますね。
耐えがたきを耐え、忍び難きを忍び……。

というわけで、すっかり忘れてましたが【鼻茸手術体験①受診編】鼻づまり(副鼻腔炎)を放置したら鼻茸ができたの続きを書いていきます。

一体どこに需要があるかは不明なもののスタート!!!!

前回の続き

鼻づまりが酷く不眠になり、耳鼻咽喉科へ通うことになったあまぼし。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)と診断されるものの、完治することなく1年が経過した。
別の病院を受診したところ、鼻腔に鼻茸(ポリープ)が発見される。
なぜか薬が効かないので、治療はどんどんと物理展開を見せていく……。

鼻に針を刺す上顎洞穿刺とかいう荒治療

鼻茸が発覚する前後どちらか記憶が曖昧なのですが……。

薬で鼻づまりが改善しないので、

上顎洞穿刺(じょうがくどうせんし)洗浄をやってみますか

という話になりました。

基本的に素人の患者は「はあ……」くらいしか返せないものです。

上顎洞と呼ばれる空洞には普段なにも入ってないのですが、慢性副鼻腔炎になると鼻汁が溜まって出ていきません。

上顎洞穿刺は、鼻の穴から上顎洞に針を刺して生理食塩水をぶち込み、鼻汁を流して抗生剤で洗浄しようぜ! というものです。

詳細を聞いているうちに眩暈がしてきました。何を食って生きたらこんな治療を思いつくんだよ。

まあ、でも拒否権はないというか拒否したら治療が終了するので渋々承諾しました。

ガーゼにしみ込ませた麻酔薬を鼻にぶち込んで、治療が始まります。

麻酔薬の効果あってか、針を鼻横の壁にぶっ刺されたときは痛みより衝撃が上回っていました。

鼻を殴られたとき(いや、殴られたことなどないが)のような。

一番近いのは、スケート中に転んで顔面を強打したときの感覚でしょうか。
タンスにゴンでもいいですけど。鼻血出るわーみたいな衝撃。

ただそれよりびっくりしたのは、貫通前に針が曲がったことですね。

私の(鼻の)勝利ですよ。

先生も一瞬「なんてこったい……」みたいな表情を浮かべましたが、そこは数十年の腕を持つベテラン医師。

すぐに一回り太い針を用意させ、精神統一に入っていました。

マジで手で三角作って深呼吸していました。医学って武道なのかな?

処置は問題ありませんでしたが、麻酔が切れたら鼻が痛み出し、1週間くらい少量の鼻血が出続けました。

で、そこまでしたのに1~2ヶ月経っても治んないの。

困りましたねえ……

本当に困りましたねえ!!!!

全身麻酔で手術を受ける

鼻茸(ポリープ)がどうにも薬じゃ散らせないので、手術での除去となりました。

内視鏡を使って鼻の中のポリープを切除します
で、鼻の中には薄い軟骨があるんですけど、その一部を切り取って鼻通りを良くします(簡略)

すずめ

え? 後半なんて?

鼻が潰れたりしないのかと困惑しましたが、あくまで内部の小さい骨を取り除くくらいで鼻は変形しないようです。

鼻の手術なんて虫歯治療みたいなものだと思っていたものの、10日ほど週間入院して全身麻酔で行ないます、とか言い出すじゃないですか。

まあ、大げさなことで。

局所麻酔でも可能なようですが、まあまあ痛いらしいです(あと多分、全麻の方が医者が楽なのだと思う)。

それにしても、切開せずに内視鏡とレーザーだけで鼻の中で手術をするって、医学の進歩の目覚ましさを感じますね。

鼻の中の手術ってそれ、ミニドラくらいしかできないものかと思ってましたよ。
いや、ミニドラも入らねえわ。

そんなわけで、血液検査をはじめ事前検査を行ない、麻酔医師による説明を受けました。

おじいちゃん麻酔医がコロナ禍だというのに手をペロペロしながらカレンダーやカルテをめくっていたのが印象的でした。
さすがおじいちゃん。

通常の睡眠中は朝まで排尿をしなくてもいいようにホルモンが分泌されるから、途中で目が覚めたりしないでしょう?

いえ、夜中にトイレ行きたくて起きます

そこはハイって言えばいいの!!

……理不尽すぎんか?

緊急でもないので翌日手術とはならず、1ヶ月先の4月上旬に入院が決まりました。

怪我をすると困るから危ないことをしないでね

しばらく遊びに行けないから前日に雪山ナイトハイクしてっと……。

車山

怪我はしていないので結果オーライでしょう。

入院中に桜が散ってしまうなあ……など後ろ髪を引かれる気持ちで病院へ収容されていった4月の頭。

はじめての入院・手術

健康くらいしか取り柄がない私、入院は初めて。

手術前日の午後に病室に入り、手術に関する注意事項の説明がありました。

術後は深呼吸や痰吐が困難になるので練習をしておきましょうとかなんとか。

まさかそんな御年80歳のババアみたいな練習を三十路前にやることになるとは思いませんでした。

ちなみに全身麻酔は100万だか10万だか分の1の確率で死亡リスクがあるらしいです。
眠るようにそのまま……ってやつですね。

それを言い出したら散歩中に轢死する確率の方が高いので、無事を祈りつつ承諾欄にサイン。

当日の朝と昼は絶食をし、お昼過ぎに手術室へと向かいました。

手術台に横になったら、さっそく酸素マスクをかけられ麻酔の吸引がはじまります。

すずめ

絶対に抗ってやるぞ!!

と目をかっぴらいて息巻いていたものの、その後10秒くらいしか記憶がありません。

ハッと目を覚ますと、すでに眼前には病室の天井が広がっていました。

あっという間に4時間が経過。

全身麻酔こわい!! でも目覚めてよかった!!

完全に意識が消失していたからか、通常睡眠より感覚が圧縮されている気がしました。

ベッドサイドでは先生が除去した鼻茸(が入った瓶)を手に、

切除してみたら思ったより大きかったんですよー!
これから検査に出しますね!

となぜかちょっとウキウキの様子。
オペレーションハイでしょうか。

小指半分ほどの鶏肉片みたいな物体が瓶に浮かんでいました。

手術には家族が説明を受けるようになっていたので兄が来ておりましたが、気管に入れたチューブやら麻酔ガスの影響で声がろくに出せません。

意識も朦朧としていたので二言ほど交わして帰ってもらいました。

後から聞いたところによると、死にそうな面してた、とのこと。

身体は動かないし喉はイガイガ、鼻も痛いし息はできないしでなかなか悲惨です。

が、この時点はまだ登山口みたいなもんで、本当の地獄は数時間後に待っていました。

鼻痛すぎて寝られない

二度寝をして、再び目が覚めると22時くらいになっていました。

で、この「目が覚める」が自然に目が開いたのではなく、顔面殴打の痛みで強制覚醒されたレベルでして……。

ちょっと尋常ではない激痛が鼻を駆け回っていたんですね。

もう、人生でこれほど酷い痛みを経験した前例がないので例えようがないのですけど、鋭敏な痛みです。

口内炎に鉛筆を突き刺したら恐らく近い痛みになるんじゃないでしょうか。
後は何だろう……ペンチで無理矢理歯を抜くとか?

なんにせよ中世ヨーロッパの拷問チックな激痛なんですよ。

いや、唐突に前世の記憶でも蘇ったんかって感じですけど、イメージ。

拷問って性質上「死なないけれど痛みを感じやすい」点を重視するじゃないですか。爪はがしとか。

それと同じで過敏な場所に鋭い物を突き立てられた痛みってのが一番近いです。

で、こりゃ麻酔が切れてるだろうから鎮痛剤打ってもらおうと看護師さんを呼んだらですよ……

あー、まだ麻酔効いてる時間なんで投与無理ですね。
もうちょっと待ってくださいね。

って。

ハーッ、麻酔かかっていてこの痛み? 冗談だろ。
もういっそ何か薬物打ち込んで眠らせてくれ~って感じのまま瞑想に入りました。

ですがそんな状態でマインドフルネスできるのはブッタくらいなものですよ。

当然眠ることもままならないまま時間だけが過ぎていきます。いや、全然過ぎません。

OL時代の午後4時半より時計の動きは緩慢としていました。

以前、「痛い怪我・ハプニングランキング8」なる記事を書きましたが、第1位を更新してしまった気がします。

巷じゃ「麻酔が切れるとちょっと痛い」とか言われてますけど、あれ絶対エアプですよ。鼻茸手術エアプ。

その後3時か4時くらいに看護師さんが来て、鎮痛剤的なものを投与してくれました。

まったく効かなかったけど。

結局22時に目が覚めたきり、ベッドの上で悶えてるうちに夜が明けました。

長女だから我慢できたけど、次女なら無理だった。

それはさておき、世の中にはこんなものでは済まない病理の痛みが沢山あるらしいですね。尿路結石とか。

生きていくのが嫌になります……。

術後

朝になって体を起こすと、あちこちに管やら機器やらが貼り付けられ、ストッキングを履かされ、オムツにカテーテルとえらい騒ぎになっているじゃあないですか。

術中に素っ裸にされたようで、まったくもって恥ずかしさの極みです。

で、自らの鼻がどんな状態になっているかと写真を撮ってみれば、これまたドエライことに。

鼻自体の腫れというよりは、中に脱脂綿の玉を3つくらい詰めてあるので膨らんでいる感じです。

当然鼻呼吸はできないので、食事を無呼吸で行ないます。

この朝は重湯だったため苦ではなかったのですが、しばらく味もなく食べずらくやや困りました。

朝食も終わるとどう見ても元気だと判断されたようで、個室を追い出され4人部屋に移りました。

正面は糖尿病で短期入院してるおばちゃん。横は何だかよくわからないけど軽い胃潰瘍か何かで入院してるおばちゃん。
精神病も患っているのか、自分が不治の病であると思い込ん先生に泣きついては宥められていた。大変そう。

そんな病室で7日ほど過ごしました。

一度メロンが出たのは嬉しかったのですが、定番のオクラはいただけませんでしたねえ。

メロン
オクラ!!

合併症などは起きなかったものの、困ったことはいくつかありました。

  • 鼻呼吸ができないので口呼吸→喉めちゃくちゃ乾く
  • 息苦しくて夜寝られない……ので、日中眠いし頭ぼんやりする
  • 食事の味がいまいちわからない
  • ベッドの上の生活、シンプルに気が滅入る(窓際のベッドに空きが出て替えてもらったらわりと緩和した。日光大事)
  • 鼻血が出る
  • どこへ行くのも点滴台があり邪魔

まあ、大したことではありませんが、喉の痛みはひどかったのでのど飴を舐めたりマスクで保湿したりと気をつけていました。

自業自得ですが、パジャマのズボンが緩すぎてちょっと歩くと半ケツになったのは本当に困りましたね。

しばらくはこんな感じで点滴を刺されていました。

ちなみに治験でもこの位置に針を刺されまくったせいで、私は左腕にポツポツと刺し痕が残っています。

腕、注射の痕

風呂は2日に1回シャワー浴が許可されていました。

洗濯は服持参だったので、好きにやれやって感じでランドリー(有料)を使わせて貰っています。

病室
乾燥代ケチったらエライ騒ぎ

びっくりしたのは退院までの1週間、毎日朝晩、先生が病室を訪れたことですね。

この先生に休みはないのか?

そんなこんなで10日の入院予定でしたが8日目の午前に開放され、晴れて自由の身になりました。

とはいえ鼻は団子どころか大福状態でこのままでは外に出られないので、常時マスクで1ヶ月ほど過ごしました。

コロナで違和感がなかった点はありがたかったです。

で、治療費いくらかかるの?

治療は大事だってわかってるけど……手術ってお高いんでしょう……?

いえいえ、そんなこと――

治療費

高っけえ!!

入院代、手術にかかる諸々、合計なんと85万円!

全身麻酔が8万円と地味に高額でした。

そりゃお医者さんガッポガッポでんがな、ですよ。

ただ、3割負担+高額療養費の限度額適用になったので、実負担は6万円程度で済んでいます。

ありがとう国保。でももう少し安くして。

医療はお金が掛かると身にしみたので、今後も健康には気をつけたいですね。

私、癌保険とか入ってないから病気したら終わりますし……。

あれから4年、慢性副鼻腔炎の完治

術後は数ヶ月に1度病院へ通い、やがて半年に1度になり、去年からは1年に1度の通院になりました。

ちょうど初診から1年経った日、

初めてお会いした日から1年……
ちょうどクリスマスイブでしたね

と、乙女ゲームの男キャラみたいなリマインドを先生がしてくださいました。

まあ、そんなこんなで初診から約4年。

再発の兆しもないため先日ついに完全終了となり開放されました。

副鼻腔炎が原因でできる鼻茸には通常の副鼻腔炎が原因でできる一過性の場合と、好酸球性副鼻腔炎と呼ばれる好酸球という免疫細胞によりできるものがあるらしいです。

私は前者でした。
YouTuberのヒカキンさんが罹ったのは後者の方で、こちらは再発する確率が高く難病指定もされているとのこと。

いずれにせよ検査の結果好酸球由来ではなく、再発もないため「理由はよくわからなかったけど、治ったからオッケー」ってことで治療終了。

いやはや、死ぬような病気じゃありませんがエライ目に遭いました。

聞くところによると、世には大多数「鼻が詰まってる族」がいるようです。

中には病院へ行けば私のように治る人もいるはずなので、息苦しさがあるなら一度受診してみるのがよいと思います。

あと、今でも続けている食塩水による鼻うがいはそれなりに効果があります。

蓄膿症が再発しないよう気をつけながら、いつ発症するとも知れぬ花粉症にならないよう用心したいですね~

それでは皆さんも良き鼻ライフを。

あまぼしすずめのTwitter

\最新情報はTwitterにて/

関連記事

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です