白い、悪魔。
どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
何もめでたくありませんけど、あけましておめでとうございます。
世間じゃ三が日が明けて皆さま出勤・通学のことかと思いますが、「三十が日」の私はまだ正月に居ます。
なのでもちろん、餅なんてものも食べているわけですね。
毎年じつに庶民らしく「サトウの切り餅」を買ってはストーブの上で焼いて、
あ~、うめえ幸せ~
生きている限り食べ続けたいなあ。むしろ死ぬ瞬間まで食べていたい
……あれ、それ餅で死んでね?
とか思いながら、カジカジ1ヶ月ほどを過ごします。
で当然のように激太りします。
まあそれはさておき、今年(というか昨年)は何を思ったのか自分で搗いた餅が食べたくなり「もち米」を購入してしまいました。
ですが我が家には、餅つき機なんて文明の利器はありません。
日本昔話じゃあるまいし、臼と杵もありません。
あるのはそう、我が肉体のみ。
というわけで、今回は餅つき機も杵も臼もないけど餅を搗いた体験談をまとめました。
ぶっちゃけすりこぎ棒でまぜたり踏みつけたりと、人力そのものです。
お家で簡単に搗いた餅、食べたい!!!!
という横着な食いしん坊さんはご参考にどうぞ。
Let’s mochitsuuuuuuuuuuuuukii!!!!!
Contents
いつから餅つき機が必要だと錯覚していた?
餅つき機って、家みたいなものですよね。
何言ってんだ? って感じですが、あれ一生モノだと思うんですよ。
だって年に1回しか使わないんですよ。
50年毎年使っても、せいぜい50回。
50回使って壊れる家電なんてあります? って話じゃないですか。
だからおそらく、人生で1回買ったらそれっきりで、それどころか親から受け継ぐなんてパターンすらある唯一無二の奇妙な家電だと思うわけです。
うっかり「餅つき機開発専用会社」とか起こしようものなら、倒産しかねませんね。
まあ、御託はさておき餅を搗くのに機械なんて買う金はないので、身一つと身近なもので餅つきをしていきます。
用意するのは炊飯器、すり鉢、すりこぎ棒。以上!!
あともち米!
最近は炊飯器でももち米をが炊ける
なにはともあれ米がないと始まらないので、もち米を搗く状態まで持っていきます。
ベイクックコーポレーション~?
聞いたことのない会社だな。どこの田舎モンだ。
(とりあえず地元の米を推しておく)
もち米は蒸らすなんて話も聞きますが、近年の炊飯器は「もち米モード」が付いてるため、そちらを使っていきましょう。
サッと洗ってすぐ炊きます。
浸水シンパとそうじゃない派がおりますが、ぶっちゃけどっちでもいいんじゃね? って感じ。
業界No.1の炊飯事業を担っているらしい「ミツハシライス」さんが、
もち米は浸漬せずに炊きます。
★もち米は吸水率が良いため、浸漬すると炊くときに炊き水がない状態になります。
といっているので、まあ漬け置きはせず炊きましょう。早く食べたいしね。
ポチッとな。
炊飯釜に入れたまますりこぎ棒で潰す
炊けました。
まだご飯らしいツブツブ感があります。
この状態でも十分美味しく、1杯分くらいは普通に食べました。
でぇ、ここからですよ!
この炊飯釜をぐわっと抱えてぇ!
すりこぎ棒で潰していくう!!
んほほおおおおおおおおおおおお!
これがまたとんでもなく重くて、ここは土星かと思うほど手が動かないんですよ。
毎日やっていたらアームレスラーになるかもしれません。
コツとかは何もなくて、ただただ潰す、回す、叩く。ときどき水をつける。
物理物理物理、この世はパワー。
無心で20分くらい潰していました。新年早々マインドフルネス。
ちなみに最初はすり鉢でやってましたが、どうもくっついてしまってやりづらいので炊飯器で直接潰すことにしました。
出来上がりの味に大した変化はないため、よほど炊飯釜を大切にしたい人でなければ直接使ってよいのではないでしょうか。
また、今回は我が家の炊飯器MAXである3合を炊きました。
が、一度に混ぜたら溢れそうだったので2回に分けています。
炊飯器の容量より少なめに炊く方がよさそうです。
すりこぎ棒を使って搗いた餅は粗い
どこら辺まで潰すかに正解はありません。
自分の腕が「もうゴールしていいよね……?」と言い始めたらやめてあげてください。
どんなに頑張ってもすりこぎ棒の限界なのかツブツブ感が残り、半ごろしくらいにしかなりませんでした。
まあ、だから杵と臼でやっていたんでしょうね。
あとは水で手を濡らして丸めていくだけ。
餅とり粉をパットに広げて置いていくとくっつかず、乾燥も防げます。
今回は片栗粉で代用しています。
米粉や小麦粉を使うとこのあと火を通さなくてはいけなくなるのでおすすめできません。
すぐに食べない場合はラップで個包装してジップロックに入れて冷凍しておけば、いつでも餅が食べられます。幸せ幸せ。
今我が家にはいくつもの白い悪魔たちがコールドスリープしております。
幸せと恐怖は紙一重ですよ。
手作り餅のよいところは、丸餅が食べられる点でしょうか。
長野県は60ヘルツと50ヘルツが混在していたり、鰻を背開きにするのに炭火で焼いたり東西混合でめちゃくちゃなのですが、餅は四角です。
まあ、我が家がサトウの切り餅を食べているからであって、余所様は丸餅を食べているのかもしれませんが。
そんなわけで丸餅とは縁がなかったこともあり、新鮮でよいですね。
そこはかとなく丸の方が風情がある気がします。
すりこぎ棒で搗いた餅、実食
さてさて、ようやっと実食です。
米を炊いたり潰したりと手間暇がかかっているのに、なぜか切り餅と比べて焼く手間がない分早く食べられる気になっていました。
正月ボケでしょうか。
片栗粉が付き過ぎているため、このまま食べると粉っぽくてイマイチ。
唯一、きな粉は粉同士が混ざり合ってよくわからなくなるのでおすすめです。
あんこも大福っぽくなっておいしい。
……ということは、単に砂糖醤油が合わないだけかもしれません。
おしるこやお雑煮など、汁気のあるもので食べるとほど良くとろみがついて味わい深くなります。
一般的な切り餅と比べると弾力は少なく、あまり伸びずに崩れてしまいます。
これはすりこぎ棒の限界で、潰しきれずに粘り気が足りなかったからでしょう。
モチモチ感が失われた米の塊を果たして「餅」と呼んでよいかはさておき、柔らかさに関しては勝ります。
お餅というより水分の多いすいとんという感じでしょうか。
お年寄りに対しての殺傷力が低いのは断然すりこぎ棒餅の方です。
80歳になっても生きていたら、この柔らかい餅で正月を過ごそうと思います。
番外編 踏んでも餅ってつけるんじゃね説
3合の餅を精製したものの、毎日のように食べているためすぐ第二弾を搗きたくなりました。
ですが、すりこぎ棒でトントンカンカンやる手間暇が惜しい。というか疲れる。
そこで考えたのが、餅搗きならぬ餅踏みです。
もち米にはグルテンは含まれてねえだろうが!
とのツッコミを無視して、炊いた米をそのままポリ袋に突っ込んでいきましょう。
破れるとシャレにならないので、二重三重、もしくは強度の高いジップロックを使用します。
破けないようにするポイントは空気をしっかり抜くこと。コ〇ドームと一緒っすね。
そしてぇ!
ベン!
踏んでいくう!!
満三十二歳、はじめての踏み餅。
地に足を着けた人生、歩めず。
これだと二、三分で完成します。
袋には潰れたもち米がついてしまうので、700柱くらいの神様を無駄にしないためにもぺろぺろと舐めとってください。
見た目はすりこぎ棒で潰したときと大差なし。どんなに圧を加えても均等に潰れるわけではないため米の触感が残ります。
もしかして自分で搗く餅とはこういうものなのかもしれません。
市販品が滑らか過ぎるだけなのでしょうか。
困ったことに杵と臼で搗いた高級な代物を口にした経験がないためわかりません。
後学のために来年は餅屋にでも行って購入してこようと思います。
まとめ~すりこぎ餅、物足りなくても餅は餅~
弾力感たっぷりの滑らかな餅が食べたいとなるとやや物足りない気もしますが、すりこぎ棒で搗いた餅も充分に餅らしさを味わうことはできました。
特に雑煮汁やあんこ汁でグズグズになった餅を啜るのがたまりません。
市販品に比べると米の風味が生きており、もち米本来の甘さがしっかり味わえます。
2kgのもち米から2kg以上の餅が作れるので、切り餅を買うよりたくさんの餅を食すことが……
いやいや駄目だろ。
この2kgのもち米(残り1kgくらい)をすべて餅に変え三十が日に食べ終えないよう気を引き締めなくてはいけません。
気を……。
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