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星景撮影記録3.野辺山高原ヤマナシの木と―星巡る旅―

ヤマナシの木
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どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。

私がヤマナシなる樹木を知ったのは、宮沢賢治の「やまなし」を読んだ小学校低学年のときでした。

子供の読解力とはおぞましいもので、タイトルが「やまなし」のためクラムボン=ヤマナシの実だと長年勘違いしておりました。

じゃあクラムボンとはなんぞや、といえば集英社文庫の語注には「意味不明」と書いてあります。

創作は自由ですね。

さて。
ヤマナシとはバラ科ナシ属の落葉高木で、和ナシの野生種です。

春にサクラに似た白い花を咲かせ、9月ごろになると赤ちゃんの拳程度の小さな実をつけます。

ヤマナシの花
ヤマナシの果実

果実は酸味がつよく食用には向きません。
しかし「やまなし」にもあるように、果実酒として用いられることはあるようです(当たり前だが川に突っ込んでおいただけではひとりでに酒にはならんと思う)。

似た名前にサルナシがあるけれど、そちらはキウイみたいな果実です。

決して派手ではないけれど、ささやかで気品漂う花を咲かせるヤマナシ。

そんなヤマナシの木が、長野県・野辺山高原でシンボルとして長年愛されてきました。

残雪の山肌と八ヶ岳ブルーの空をバックに咲く象徴的な姿――の写真は所持していないので、近くのペンションの方がまとめているページを貼っておきます。

20年ほど前の咲きっぷりは見事ですね~

なかなか訪れる機会がなく、私が初めて足を運んだのは2023年の11月13日。

それから約半年後の2024年7月に、ヤマナシの木は強風により倒れてしまいました

最初で最後の一夜、野辺山高原にてヤマナシの木と撮った星空を今回は紹介します。

さすが野辺山、空が暗い

ヤマナシの木
ありし日のお姿(Googleマップより・2023年8月)

10年ほど前から「元気がない」「花付がよくない」と囁かれていたヤマナシの木。2000年代のころの写真と比べると歴然です。

2010年代の中ごろから新枝が伸びず、さっぱりとした風体になっていました。

一般的な梨の寿命が50年程度なのと比べれば御年250歳は長生きだったようにも思えますが、根本のアスファルトや車・トラクターの通行が死期を早めてしまったのでしょうか。

とはいえ樹勢が衰えても人気は高く、野辺山で星を撮るならここだよね~という風潮がありました。

何しろ国立天文台が置かれているだけあり、人家がありつつも空が暗い。

「日本で一番綺麗な星空BEST3」に選ばれた実績もあります。

もう2つは岡山の美星町と沖縄の石垣島。石垣、おまえはズルいだろって感じだけど。

天文台は夜間入場ができませんし、ホテルなどの私有地は宿泊者でないと入れないですし……その点で農道にあるヤマナシの木は自由に撮影ができて重宝されていたようです。

近くに電線の類がないのもありがたいですね。

冬の刺客はスキー場

一度訪れたいと思いながら5年くらいが経ったある日、突発的に行くことにしました。

積雪と昇る天の川、オリオン、八ヶ岳と秋の銀河など、西側・東側両方からバリエーション豊かに撮影できるのがこの地の強みです。

ヤマナシの木と星空
SONY α7R III 14mm F1.4 DG DN
ISO3200 F1.8 SS13秒×16枚

ただ、西側にはスキー場が整備車でも走らせているのか、一晩中明りが点滅しています。

木の根元あたりの光源がおそらくそれかと。

写真で撮ると目立ちます。

長野県はあちらこちらにスキー場があり、冬の撮影は光害になってしまうわけですが、まあこればかりはどうしようもないのでタイミングよくシャッターを押すしかありません。

この日はどうも全体的に薄雲が出ていたようです。

昇るオリオン、冬のダイヤモンド

ヤマナシの木と星空
Canon EOS 6D TAMRON SP15-30mmF2.8
15mm ISO6400 F2.8 SS15秒×16

南東側の空と冬の三角形。目の前に連なる山は奥秩父山塊ですかね。

南東側に甲府盆地があるせいか、想像以上に低空が明るいことに驚きました。

位置関係
野辺山の位置関係

野辺山自体は暗いので、地上や上空の明るさに合わせて撮影をしたら低空が白飛びしていました。

ヤマナシの木と星空
SONY α7R III 14mm F1.4 DG DN
空:ISO1600 F4.5 SS90秒×16枚
地上:ISO2000 F4 SS90×1

途中からどんどん気温が下がっていき霜が降り始めたので、最後に撮影した上の写真は畑が白っぽくなっています。

ヤマナシの木と星空
Canon EOS 6D TAMRON SP15-30mmF2.8
15mm ISO5000 F2.8 SS15秒

やはり冬のダイヤモンドはソフトフィルターでほどよく滲ませた方が、星がハッキリして見ごたえがあるのかもしれません。

八ヶ岳と秋の銀河

ヤマナシの木と星空
SONY α7R III 14mm F1.4 DG DN
ISO3200 F1.4 SS13秒×16枚

雲によるムラムラ感が否めませんが、ヤマナシの木と八ヶ岳、農道、カシオペアとアンドロメダ銀河あたりがバランスよく収まったかな、と。

確認したらピンボケしておりました。

「次こそは!」がないできない点が非常に残念です。

ヤマナシの木と星空
Canon EOS 6D TAMRON SP15-30mmF2.8
15mm ISO6400 F2.8 SS15秒

南側にまわり始めたオリオン座と自撮り。

ヤマナシの木は写りませんが、南側も白樺やら松らしき樹木が群生しており前景として悪くありません。

どうでもいいけどプーマの主張が激しすぎるので、もっと別のジャンバーが欲しい。

まとめ~ありがとうヤマナシの木~

ヤマナシの木と星空
SONY α7R III 14mm F1.4 DG DN
ISO3200 F1.4 SS13秒

ヤマナシの木に近づいた写真はこれ1枚しかありませんでした。

「幼くして死んだ娘の写真を整理していたら、いつもカメラを持っていたはずなのに娘の写真が少なくて後悔した」みたいなお父さんの新聞記事を読んだときと同じ気分です。

なにより、夏の天の川とのショットが撮れなかったことが残念でなりません。

もっといえば花を咲かせた姿も見てみたかった……。

どんな撮影地にも永遠はないので、行きたい場所にはできるだけ早めに足を運ぶようにしたいと改めて思いました。

ヤマナシの木、素敵な一夜をありがとう!

使用機材

タムロン SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD (Model A012)

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