今季も理不尽がエッセを襲う!!
どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
ただでさえ世の中に二酸化炭素とうんこしか還元できていないのに、人様にご迷惑までお掛けして反省中でございます。
さて、本日は雪降る朝に辰野町「しだれ栗森林公園」へ行こうとして地獄を見たお話です。
最初に申しますと、冬季のしだれ栗公園は積雪具合によっては2WDだと難しいかもしれません。
4WDなら大丈夫かといえばそうでもないと思いますが……。
もしものために「雪かき」の持参をおすすめします。
では、この記事が冬季にしだれ栗を目指す人への注意喚起となれば幸いです。
- 冬季のしだれ栗公園へのアクセス
- 冬の塩嶺王城パークラインの道路事情と注意点
- スタックした感想
エッセ理不尽シリーズ第1弾はこちら↓
Contents
しだれ栗森林公園とは?
しだれ栗森林公園とは、辰野町と岡谷市を結ぶ道路脇にある「しだれ栗」の自生地です。
約2ヘクタールもの敷地に、しだれ栗と呼ばれる独特な栗の木が群生しています。
野生種であるシバグリの突然変異種とも言われていますが、そもそもしだれ栗という名前を他で聞いたことがなく詳細はわかりません。
名前の通り柳のように垂れ下がった栗の木で、ねじ曲がった樹形がなんとも神秘的。
で、このしだれ栗。
冬季の雪景色が大変人気なんですね。
写真が公式サイト流用な点からお察し。
なんでも県外から写真家の人が来るとの話も聞きます。
私は地元民でありながら一度も冬に行ったことがなく、長年「見たい!」と思っていました。
で、2024年3月。
春の兆しとは何ぞやと問いたくなる雪景色になったので、今季最後のチャンスだと車に飛び乗りました。
悲劇のはじまりはじまりです。
冬季のしだれ栗公園へは岡谷側から行けない
冬季(12月~3月)は岡谷側の「塩嶺王城パークライン」が閉鎖されるため、しだれ栗には岡谷側から行けません。
※辰野側からも、しだれ栗で行き止まりになり通り抜けできません。
Googleマップには情報が伝達されていないようで、普通に塩嶺王城パークラインを案内してくるので要注意です。
通行止め区間は下記の部分ですね。
まあ、この道は細くて雪がなくとも脇見運転中にガードレールを破りそうになったことがあるので、冬季に閉鎖されるのも納得です(そんなもん自己責任だが)。
そんなわけで、塩尻峠~辰野方面を経由し、国道153号線を南下して向かいました。
小野(辰野)地域から、塩嶺王城パークラインを北東に昇っていくわけです。
塩尻I.C、伊北I.Cからは約25分、小野駅からは約10分。
塩嶺王城パークラインは除雪されない
塩嶺王城パークラインは雪がなければただのアスファルトの山道です。
夜間に通っても問題ないような道です――が、冬季は一切除雪されません。
除雪されない、と公式サイトにも明記されています。
とはいえ、これだけ人がたくさん行く場所なら大丈夫だろう
と慢心しておりました。
いえ、決して舐めていたわけではないのですが、今日の積雪、15センチくらいで主要道路に雪も残ってないレベルでした。
大丈夫かなって思うじゃないですか……。
ただ、雪質は「雨は夜更け過ぎに雪へと変わっただろう」ってくらい湿気があり、道が大根おろしのよう。
つまり、めちゃくちゃ重い雪です。
車から雪卸しをする際、たった10センチそこらしか積もっていないのに力いっぱい押さないと雪が落ちてくれませんでした。
これが悲劇の一因であったと振り返ります。
残り5分の所でスタック
さて、脳みそ5gくらいのすずめは、のんきに塩尻峠を越えて辰野町にイン。
途中で雪かきをしている老人を2,3人轢きかけながら、国道153を下ります。
あの、わざわざ道路へ飛び出してから助走をつけて雪かきをするお年寄りはなんなんでしょうかね?
あと道路へ雪を投げてくるババア(これは圧倒的にババアが多い)。
GTAの世界だったら容赦なく撥ね飛ばしてるからな。
とかなんとか舌打ちしつつ、塩嶺王城パークラインを登りはじめました。
そう、登りなのです!
前も言いましたが、雪のない地方に住んでいる方のために触れておくと、雪道は登りのほうが怖いのです。
当然まったく除雪がされておらず、雪道スリップ看板みたいな走行をしながらも何とか進みます。
そしてあと5分ほどでしだれ栗、という地点で恐ろしい事故がおきました。
何故かクソデカカー(消防の車)が前からやってきたのです。
何故!?
除雪車ならまだしも、別に除雪機能があるわけでもない消防の車です。
どっから沸いて出て来たんや、って感じでして、しかも雪道に轍が一本しかないため対向が難しい状態になりました。
冷静になって考えると、消防の車は大型車なのだから多少轍からズレたところで問題なく走行できるはずです(知らんけど)。
だから私は気にせず走行すればよかったのです。
が、焦った私は咄嗟にハンドルを切って路肩に避けて止まってしまいました。
あ、と思ったときにはすでに遅し。
消防車が去ったあと、走りだそうにもタイヤが動きません。
バックもできません。
どんなにアクセルを踏んでも離してもタイヤは空転するばかり(いや、離したときは回ってはないが)。
たった20センチそこらの雪道で完全にスタック※してしまいました。
※スタック…雪や泥にハマって動けなくなる現象。道路から外れる現象は脱輪
積雪はこのレベルです。
敗因?
雪質と判断ミスだよ……。
ただ雪道で上り坂の場合、完全に止まると進めなくなる可能性があるので、対向車にビビって停車した時点で詰みは確定していたのかもしれません。
雪道でスタックしたときの対応
スタックしたときにアクセルを強むのは逆効果で、かといって完全に動かない状態になったら少し踏むだけでは動きません。
つまり、一度空転を起こしたらどうしようもできないので、どうにもなりません(小泉構文)。
JAFを呼ぶのも馬鹿馬鹿しいし(来てもらえるのか?)、必死で頭をしぼりました。
――が、こういう事態の対応法はどんなに文明が進化しても大して変わっていません。
- 前進と後退を小刻みに繰り返してで足場を固める
- タイヤにフロアマットやタオルを敷く
- 誰かに押してもらう
- 周囲の雪をかく
ドラえもんじゃあるまいし雪かきなんて出せませんし、分身して押すのも無理ですし、仕方なく足と手で周囲の雪をどけました。
実際、もっとも効果的なのは「雪をかく」です。
軽い雪だったら絶対問題なかった積雪量に涙が出ました。
蹴っ飛ばしたり手で掘ったり、さながら雪崩で埋まった恋人を救助する人のよう。
31年生きてて、ここまで素手で一生懸命に雪を掘ったことないよ……。
そんな私の労も報われ、後退できるレベルまで除雪ができました。
夢ならばどれほどよかったでしょう
クェッ
どうしてこうなってしまったんでしょうね……。
ここまで来るともはや雪うんぬんの問題ではありません。
私はバックで本来の道まで戻ったはずなのに、ハンドル操作をミスってバックのまま道路を横断。
今度はその勢いで反対車線側の深雪にハマりました。
いよいよハンドルをどちらへ回せばどう後輪が動くのか、わからなくなりました。
車が心なしか右に傾いていて、ともすればそのまま謎の藪に転がっていくやもしれません。
やれやれどうしたものかと車外に出て車のまわりを一周。
実に面白い……
車内へ戻り一息。
(どうしていいか)さっぱりわからない
いや、どうすんだマジで。
車外に出て再び雪をどけ始めましたが、どんなに頑張って後退できるようになっても自分のドライブテクのせいで正規の道に戻れません。
道なき道を行く。
なぜパイオニアと呼ばれる人々が尊敬を集めるのか?
それは開拓が容易ではないからだ。
誰かが作った道を進むことが、どんなに楽か。
今まで考えもしなかった……。
エッセに背を預け、白んだ空を見上げて一息。
その間、2台の車が通り過ぎていきました。
この世は実に無情です。
雪かきこそが最強
いよいよ雪かきも疲れてきて、
もう雪の上で「城本クリニックごっご」すれば楽じゃね?
みたいな発想をし出したころ、1台の軽トラが来て止まってくれました。
中年男性2人が乗った車です。
運転手と目が合ったので、全身全霊の想いを死んだ目に込めました。
助けて!!
すると男性二人、降りてきて車を押してくれました。
が、それでも雪で進まず、アクセルを踏むと空転してしまいます。
二人の男性は恐らく町の土木課か何かの人で(ヘルメットに辰野町と書いてあったので)、車から雪かきを取り出して車の周りを除雪してくれました。
そして押したり引いたり十数分(実際は押しただけ)、無事その場でUターンをして帰ることができました。
この先は通行止めだよ?
との言葉に、まさか「しだれ栗に写真を撮りに……」などと返して強硬するのも最早恥ずかしく、お礼を言って引き返してきました。
敗北です。
ただ、残り5分の道のりでも再度スタックする可能性が高かったので、今回は諦めました。
帰りに焦って道を間違えて、またも通行止めエリアに突っ込むところでした。
もういやだこの町……。
謝辞。
助けてくださった男性方。
おそらく仕事中だったであろうに、アホな無職のために時間と労力を取らせてしまったことをお詫びいたします。
本当にありがとうございました。
冬季にしだれ栗へ行く注意点
そんなわけで積雪のある塩嶺王城パークラインは非常に危険です。
スタッドレスタイヤ装着はもちろん、雪質・積雪量によっては走行できなくなるので注意しましょう。
今回は対向車に驚いてブレーキを踏み込んでしまった点が良くなく、雪が深い場所では常にアクセルは少し踏んでおくとスタックしにくくなるはずです。
そして、いざというときのために、雪かきを持って行きましょう!
雪かきは最強です。来世は雪かきになります。
……まあ、結局のところ風景写真を撮る人って重めのしっかりした車に乗っている人が大半なんですよね。
機材と車にお金をかけられる、プロか本職がちゃんとしてる人か定年後のご老人なんですよ。
エッセに乗った雑魚ドライバー無職は大人しく家で雪見だいふくでも食べてろってことです。反省。
そんなわけで、残念ながら今年も冬のしだれ栗には行けませんでした。
ってか、もう1時間くらいだから歩いた方がよい気がしてきました。
来年はそうしようかしら……。
それでは、よきしだれ栗ライフを!
↓来世
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