どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
発想に至るセンスは天性のものだから、もう文章力を鍛えるしかない……
おはようからおやすみまで、文章力(筆力?)の向上ばかり考えています。
そろそろお金を稼ぐことも案じないと生活できないよ……。
以前「写本(小説写経)はPCと手書きどちらがよいか」という記事で、文章を書き写すトレーニングについて書きました。
写本練習は約4年経った現在(2024年時点)も継続中です。
今回はその一環で行なった練習方法を紹介します。
それが、高橋フミアキ氏の「名作書き写し文章術」。
- 写本にはどの作品を選べばよいのか
- どんなことを意識しながら書き写せばよいのか
というポイントを教えてくれます。
今回は約3週間かけて「名作書き写し文章術」を終えた感想を、本の紹介とともに述べていきます。
写本練習をしてならったみたいけれど、どの作品を写せばよいか分からない
文章力を上げたくて何度が挑戦したけど、いつも挫折してしまった
そんな写本トレーニングに興味のある方は、ぜひ読んでみてください~。
Contents
名作書き写し文章術について
長く読み継がれてきた名作ほど、内容はもちろん、文章表現も時代を超えて人々の心をつかむ力をもっています。そうした作品をそのまま真似て書き写すことで、自然に書く力が身に付いていきます。
「超入門 名作書き写し文章術」より
これをモットーに、『1日10分』のトレーニングで文章力の向上を目指すのが「名作書き写し文章術」。
実際に指定された名文を書き写したり、お題にそって文章を書き上げたりします。
手書きでもPCでもよいそうですが、今回は大学ノートを利用しました。
B5、7mm、30line×30sheetのもの1冊で十分です。
なお本書のAmazonでの評価。
この本のよいところは「とりあえず1日10分で良い」という点ですね。
……私は1日1時間やりましたが。
書き写し練習は毎日続けるのが大切で、週に1日1時間やるより、1日10分でも毎日行なうことに意味があります。
隙間時間で続けられるような内容のため、忙しい方にもおすすめ。
レビューでもある通り、この本で駄目なら他の方法でも続かないかもしれません。
難点は、「自己体験」や「スクール生の話」がやや多い点。
まあ、この手の本にはありがちなのでその点には目を瞑りましょう。
内容と比較すると少々値段が高いようにも感じました。
高橋フミアキ氏とは?
高橋フミアキさんは、文章スクールを経営しながら講演や執筆を行うフリーライター。
文章術とか書き方テクニックとか、その手の著著を出しています。
……【前世療法プロフェッショナルコース】がなんかメッチャ怪しいんですけど。
触れない方がいいかな?
実際に書き写しを行なった作品
「名作書き写し文章術」は5章構成で、2章と3章にて実際に書き写すトレーニングを行ないます。
実際に書き写した作品は以下の通り。
- 宮沢賢治「雨ニモ負ケズ」
- 高村光太郎「道程」
- 萩原朔太郎「女よ」
- 芥川龍之介「トロッコ」「蜘蛛の糸」
- 梶井基次郎「檸檬」
- 菊池寛(原作:アンデルセン ハンス・クリスチャン)「みにくいアヒルの子」
有名どころですので、読んだことがある人も多いかと思います。
「みにくいアヒルの子」は若干長いですが、他はすべて短編&詩。
青空文庫でも読めます。
文章の書き写しだけを見ると、3月21日~4月5日まで、15日間かけて行いました。
1日1時間なので、所要時間は約15時間(ゆっくりめ)。
1日10分ペースでやるのであれば、90日――だいたい3ヶ月で終わる計算です。
写本以外の「名作書き写しトレーニング」
第4章では、「『書き写す』から『自分の文章を書く』へ」をテーマに、書き写しではない文章を書くトレーニングが行なわれます。
ブレストストーリーについて
ブレインストーミング(ブレスト)による発想技法を活用した『ブレストストーリー』という文章トレーニングを行いました。
会議手法のひとつ
集団発想法とも呼ばれる
ひとつの議題において、10人以下の人数でアイディアを出し合う
固定概念にとらわれない創造を生むのを目的としている
- 質より量を重視する
- 判断・結論を出さない
- 否定をせず自由な考えを歓迎する
- アイディアを結合させて発展させる
といったルールが存在する
ブレストストーリーは、短いフレーズを重ねて、テーマに沿った文章を書いていく練習法です。
これにもいくつかルールが存在するようで……。
①書く時間をくぎる――1回10分
名作書き写し文章術
②質は問わない――駄文、乱文でもかまわない。とにかく言葉を吐き出す。
③量にこだわる――10分間で何文字書けるか量にこだわる
5つくらいお題が出たので、実際に書いてみたひとつを紹介します。
実際に書いてみた文章
テーマの1つにあった、「『出来事を中心』に朝のひとときを書く」というもの。
ある朝の私の行動を綴ってみました。
時間は10分間。
朝、目を覚ました。六時二十分。四月六日、月曜日。
日の出が早くなってきており、外は明るい。光時計が転がり落ちた。電気をつける。目薬を差す。肌寒いのでまだストーブは必須だ。着替えてからプランクと腕立て伏せをする。朝の読書「名作書き写し文章術」を1時間読む。朝食を食べる。昨夜の残りものの鮭のちゃんちゃん焼き。骨取り魚。魚は骨を取る作業が面倒なので、骨取り魚はありがたい。
廊下と玄関の掃き掃除をする。燃えるゴミの袋を2個持ち、ゴミ捨て場へ行く。連日片づけをしているから、部屋にはまだ3袋のゴミがある。しかし、ひと家庭で出せるゴミ袋の個数は決まっているらしい。
ゴミを出し終え河原沿いを散歩。国道20号線から脇に逸れる。一方通行道路。車はほとんど来ない。河原沿いの土手に、濃いピンク色の芝桜が群生している。対岸に並んだソメイヨシノはまだ咲いていない。種類が違うのだろう。僅かに花が開き始めた桜が2本だけあった。(410字)
こんな感じで、文章というよりかは短いフレーズの羅列です。
でもまあ重なるとちょっとした文章になるよね、という練習。
言葉を出すためのトレーニングになります。いわゆる脳トレ。
名作書き写し文章術でなにが変わったか?
そんなわけで「名作書き写し文章術」をひと通り終えました。
- かかった日付:3/19~4/10 22日
- かかった時間:1日1時間×22=22時間
約20時間ほどで1冊を終わらせられるようです。
1日10分ずつ行なったら、だいたい4ヶ月半くらいはかかる計算ですね。
トレーニングを続けてどの程度変わったかといえば、正直なところ目を見張るような効果はありません。
しかし、
- 多少書くスピードが上がった
- 文章のリズムをさらに意識するようになった
- 一文に迷わず、とりあえず言葉を出してみるという書き方ができるようになった
などの変化があったような気もします。
③に関しては、「文章を書きたいけどなかなか言葉がでてこない……」という人に有用なのではないでしょうか。
まとめ 文章トレーニングは続ければ多少の効果あり?
写本トレーニングは賛否があるのものの、私は賛成派です。
……というか効果があると信じていなきゃやってられん。
「名作書き写し文章術」は、
- 1日10分から始められるので隙間時間でできる
- 書き写す文章を決めてくれてあるので、始めやすい
という2点で、写本を始めたい方の良いとっかかりになりそうです。
「文章力を上げたいけどどうすればよいの?」
そんな方は、ぜひこの機会に写本トレーニングを試してみてはいかがでしょうか。
君はいつまで書き写しをやっているんだい?
そろそろ次の作品を完成――
うるせえ!
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