どうもこんにちは、あまぼしすずめ(@S_amaboshi)です。
あちこちで新芽が顔を出し、散歩中には「あれは食べられるか?」と目を光らせている今日この頃。
究極の食いしん坊です。
とはいえ私の好物はチョコレートやカレーライスなので、本音をいうとあたり一面が雑草風情ではなくチョコレートやカレーライスの海になることを望んでいます。
真っ茶色のきたねえ世界ですね。
さて。
前回はエセ春の七草を食したので、今回は本物をチョイスしました。
その名も「ナズナ」。

ぺんぺん草としてお馴染みの、どこにでも生えてくる屈強な雑草です。
とはいえ古くから活用されてきた実績のある植物。
ミネラル(鉄分・マンガン)、フラボノイド、カルシウム、カリウムなど栄養豊富で、血圧、下痢や便秘、生理不順、むくみ、痛風などに効果があるそうです。
いくつかの方法でナズナを調理したので、

野菜の代わりにナズナを食べるぞ~
という貧民の方はぜひ参考にしてください。
私も近いうちに仲間入りをします。
▼ニワナズナはガーデニング種。たいへん清楚で可愛らしい。女子中学生みたい
ナズナのうんちく
ナズナはアブラナ科ナズナ属の越年草で、春の七草のひとつ。
別名「ぺんぺん草」で知られます。
実が三味線のバチような三角形なのでこの名がついたそうですが、偶然にも実を少し下に裂いて「でんでん太鼓」の要領で振るとペンペン音が鳴ります。

子供のころ遊んだ方も多いのではないでしょうか。
ゴリラの私は、葉を引きちぎってしまい上手く音を鳴らせませんでした。
ちなみに花言葉は「あなたにすべてを捧げます」「熱意」。
羊飼いが持っていた三角の財布が実の形と似ていることが由来らしく、実を差し出す=すべてを捧げるという意味になったのだとか。
え?
つまり、捧げる=財布を渡しますってこと? やだー、ロマンの欠片もない。
漢字で書くと、難しいほうの齊藤さんの「齊」に草冠で「薺」。
齊(斉)には整う、揃うという意味があり、整然と咲く様子からこの字が当てられたそうです。
いうほど整っているか? って感じですけどね。
胡蝶蘭のほうが遺伝子組み換えじゃねえかってくらい整然としてるじゃないですか。
ナズナといえば華奢な茎と細かな花の姿を想像するかと思いますが、お粥などに使うのはこの部分ではありません。
というか、茎なんて喉に刺さるんじゃないかってくらい硬いので。
食べるのは、ロゼットと呼ばれる部分。

放射線に広がった、茎が伸びる前の地表近くの若芽です。
この姿で越冬し、春先に茎をのばして花を咲かせます。
花が咲くころになるとロゼットの元気がなくなってくるので、できれば茎が伸びる前に採取したいところです。
そのためにはロゼットの形で判断しなくてはいけません。
うっかりするとタンポポなんかを採ってきて、パクパクゲロゲロするはめになるのでご注意ください。
私は面倒なので花が咲いてから採取します(ロゼットのころなんて草のことなんか忘れているのよ)。
ナズナのフレンズ
似たようなフォルムをした花たちをご紹介。
グンバイナズナ・マメグンバイナズナ

花は非常に似ているが、茎の上部で枝分かれをしており果実が花の近くに密集している。
グンバイは、相撲でのこったのこった言う人(行司)が持っている軍配に由来し、実の形が良く似ている。
種は「貧者の胡椒」としてイギリスあたりで食された歴史あり。
イヌナズナ

ナズナと色違いの黄色であり、小さな菜の花のようなフォルム。
群生はあまりしない。
どんな植物にもだいたい共通しているが、「イヌ」がつく草は食用ではない。
タネツケバナ・ミチタネツケバナ

似ているのは花だけで、どう見ても別人なので間違うことはない。
水辺に咲いていたらタネツケバナ、それ以外だとだいたいミチタネツケバナ。
どちらも食べることは可能で、クレソンとカイワレのあいのこハーフみたいな辛味が特徴。
確実にナズナを採取したいのであれば、実を見てください。
バチ型(倒三角形)をしているのはナズナだけです。ほかの植物は丸や楕円形なので間違えることはないでしょう。
ナズナを採取・処理

どこにでも咲いています。
そして、トイレまでつるむ女子よろしく群れているため、一度に大量採取ができます。
たまに茎が黒くなるほど大量のアブラムシに凌辱されているナズナがいますが、それは放っておきましょう。もう助かりません。
おいしい部分はロゼット周りなので、ここだけピンポインに採ってもよいかもしれません。
面倒で全部引っこ抜くなら、背の高いものより低く若いものがおすすめです。
一応根も食べられるので(大根のようなのだとか)、いくつかの株は根ごと持ち帰りました。

大量大量……という感じですが、可食部は大してないんですよねー
しっかり洗って、
に分けます。茎は庭にでも捨てます。



生食はできるのですが、あまりおすすめできません。シュウ酸が含まれていますのでね。
お茶で飲む以外は、塩の入れたお湯でサッと(1分ほど)茹でてから利用します。

ナズナのお茶
上記とは別に、一束お茶用に乾かしておきました。
お茶は茎~花まですべて使えます。

というか家の洗濯物干しにこういう草や柿(年中ぶら下がってる)をつるしておいたら、友人が来た時に、

これはなに?
と訊かれて焦りました。

草だよ。食べるの
構内でどんぐりを拾っていた学生時代からなにも変わっていません。こいつはもう駄目だと思われているでしょう。
1週間くらい放置して干乾びたら、こいつを細かくして(3gほど)、お湯を注いで蒸らせば完成。


お湯を注いだ瞬間、ふわっと懐かしい香りが漂いました。
ああ、昔どこかで嗅いだことがある匂いです。具体的にいうと遠足とか。
記憶を探ってみればそう。ナズナ茶の葉っぱ、匂いがこれなんです。
子どものころ大好きでした、丸美屋の混ぜ込みわかめ「若菜」。
そしてこの混ぜ込み若菜の葉っぱは大根(すずしろ)なんですね。なるほど、ほぼナズナです(?)。
味はどんなものかといえば、少し酸味のある草の汁。

お茶として飲むと混ぜ込みわかめはナリを潜め、鼻に抜けるのは干し草を頬張ったときのような風味。
おめーは牛か? って感じですが、早いところ草です。
近いのはカモミールなどのハーブティーですね。
緑茶のような深み渋みは一切ありません。焙煎しなかったからでしょうか。
やはりお茶はお茶が一番ですね。
ちなみに子宮収縮効果があるらしいんで、妊婦さんは飲まないようにとのこと。
まあ、妊娠中にこんなものを飲もうとする気狂いもいないでしょうけど。
ナズナの根きんぴら
根は刻んで唐辛子と炒めてきんぴら風にしました。

オエェェェェェ……。
どうも根だけは、春先の若芽の根じゃないと駄目なようです。
硬すぎて食べられませんでした。だって嚙み切れないんですもの。
これは食べ物ではありませんよ? 根。ただの根。なんなら蔓とか小枝。
戦時中ゴボウを食べさせられて「木の根だ!」とか騒いだ米人捕虜はこんな気分だったんでしょうかね……
大失敗。
ナズナ粥

気を取り直して本命です。
ナズナ粥には、もっとも食べやすい葉の部分を使用します。
塩でさっと茹でたあと水気を絞ってから、お粥を焚いている途中でぶち込むだけです。

別にお粥ができた後に入れても問題ありません。
分量は、米0.5合に対してナズナ一掴みくらい。
これだけだと味気ないので、少々の塩や胡麻を入れるのを推奨します。
ナズナの胡麻和え

残りの葉は胡麻和えにしました。
胡麻をすって(白黒どちらでもいいです)、砂糖と醤油、味醂を少々加えます。
分量? ナズナ一掴みに対して調味料小さじ1/2~1くらいでいいんじゃないですか。
で、あとはナズナを入れるだけ。
上に花なんか散らすと可愛いでしょう?
ナズナ入り卵焼き

最後は余った花と実の部分です。
こんな部分わざわざ食べなくてもよいのですが、せっかくなので卵焼きの具にします。
茎は舌ざわりが悪いので、できるだけ取る。
花は生食できるので茹でても茹でなくてもどっちでもいいのですが、生で入れると少し苦味がでるので、苦手な人は湯がいてください。今回は生で入れています。
刻んで細かくしたら卵液(卵2個)へぶちこむ。
味付けは砂糖ではなく醤油・塩などしょっぱいものがよいでしょうね。

まあ、レシピ自体はただの卵焼きです。

色どりがいいですね~。
そんなわけで完成したのがこの3セット。

うーん、これは完全に三が日後の飯。
一番おいしかったのは、意外にも胡麻和えです。
葉をしっかり茹でてから使っているために、クセがありませんでした。
また卵焼きは少々苦味があったのですが、逆にそれがよいアクセントになっています。菜の花なんかを有難がって買ってくる人(毎回出てくるワードだが悪意はない)は気に入るかもしれません。
まとめ
やはり古くから食用にされてきた植物、確かな実績ですねー。
茎部分がゴミみたいな食感なのが本当に悔やまれます。
しかしアブラナ科は大変優秀。
そもそもアブラナ科の野菜は栄養価が高いうえにそれなりに安くて、最強クラスといっても過言じゃないわけです。
小松菜、キャベツ、ブロッコリー、青梗菜、クレソンなどなど。
それの近縁なわけですから、雑草といえどプラスの効果があるんじゃないでしょうかね。がん予防とか抗酸化作用とか。
まあ、プチプラ菜の花(プライスゼロ!)としての地位を高めていっていただきたい所存です。


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